幼馴染みの父【夏生】
【夏生】Episode1 改竄
10年前の濱出家の巧と言う冬華の同級生の葬式の日。
何年か振りにあった濱出 駿は歪な思想に囚われていた。
遺族として故人を偲ぶ意味合いがあったのかとも思ったが、それは違うことにすぐに気づいた。
しかし、彼と帰り際に会った時にはもう多くの人が記憶を消されてしまっていた。
駿は、人を扇動し、人心を掌握することに長けているのだろう。
言葉巧みに、人を操る術を用いていた。
彼に関わる人は、一様に心が歪に変異している。
今年の初めあれは年が明けてすぐの頃だったと思う。
東都市立病院に所用で出向いた日のことになる。
その病院が、駿が務めている病院だと知ったのは後日になってからだった。
その日、監察医として死因不明とされたご遺体の件で伺った。
病院で死因が分からなかったご遺体だった。
数日前に、救急にて運び込まれ亡くなった年若い女性。
その女性の件で伺ったのだった。
だが、その女性の事を院長に話しても回答を得られず、当日の当直医に聞いても話を聞けなかった。
おかしいな、情報が得られない。
カルテの確認も必要だろう。
医局にて、電子カルテの閲覧をする。
改竄されている・・・。
彼女の名前ではない物が書き記され、死因も変えられている。
なにかあるな。
これは、別で動くべきか。
めんどくさいことになりそうだな。
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