第4章 幼馴染み、誓います

第37話 幼馴染みと彼女の愛

「冬華、ご」

僕の唇を、彼女の人差し指が遮った。

「優一、違うよ」

「冬華、ありがとう。

痛かっただろ」

「えへへ、まだジンジンするけど優一を感じられるから」

冬華は、自分のお腹を擦るような仕草をする。

その仕草をみたら一層に愛おしくなった。

僕は、そんな彼女に口づけをした。

「優一、私はずっとそばにいるよ。

辛いことも嬉しいことも分かち合お」

「冬華、ありがとう。

それと、一個決めた」

「なに?」

「僕、ちょっとバイトしようと思うんだ」

「どうして?」

「・・・冬華に渡したいものがあるから」

僕は、指輪を渡したいと思った。

だから、バイトをしようかと思った。

春さんにもあと少し待ってほしいと伝えたし、覚悟を決めよう。

「優一、それって・・・」

冬華は、頬を赤く染めていた。

なぜだろう、すごく愛しい。

前よりももっともっと。

僕は、冬華を抱きしめていた。

柔らかい、温かい。

「どうしたの?優一。

凄い甘えん坊になってるけど」

「なんか冬華を・・・抱きしめたり、キスしたりしたくなる・・・なんか、抑えれなくなってきた」

「いいよ、優一の好きにしていいよ」

僕は、また口づけをする。

長く長く。僕は、冬華に溶けていく。

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