アイフォーン

小鳥遊 マロ

第1話 襲来、アイフォーン

 西暦2007年1月9日──



 あれはまだ──肌寒い季節のことだった……



 奴らは突如として地球上に現れ、女、子ども関係なく、片っ端から人々を容赦なく蹂躙して行った。


 これに国際連合、通称UNは緊急事態宣言を発令。

 それに伴い、国連の指揮のもと、鎮圧のため軍隊を送り込まれた。


 ……しかし、奴らは我々人類の遥か先を行く高度な技術で生み出された分厚い装甲と武器により、国連軍の銃火器が意味をなさず、為す術なく次々と部隊は壊滅的被害を出していく。

 奴らの勢いは止まることを知らなかったのだ。

 その後、ものの数日で世界総人口の約半分まで人類は数を減らす事となった。



「はぁっはぁっ、くっそ、まだ追ってくるのかよ!」

「隊長! このままでは追い付かれます!」

 我々は今、雨が降る夜の町中をフード付きマントを纏い、空中機動兵器を使って、追ってきているロボットアーマーを付けた敵二人と戦闘用ロボットから逃げていた。

「目標確認、敵ロックオン!! ファイヤッ」

「おいおい、マジかよ!」

 戦闘用ロボから複数のミサイルが発射される。

「ぶっ飛びやがれ! このデカブツッ!!」

 兵の一人がミサイルを躱しながらロケットランチャーを使い、戦闘用ロボに命中する。

「しゃあ!」

 喜んだのも束の間、横から来ていた敵影に気付かなかったのだ。

「ぐあぁぁぁぁああ!!」

 兵の一人は敵に斬られ悲鳴を上げた。

「……すまん」

 隊長は悔しい思いを歯を食いしばって耐えながら、前へと進んだ。


「ぐはぁっ!!」

 隊長は敵の銃弾をくらって体勢が崩れ、路地の壁近くの地面に落ちる。

 二つの影は地面に降りて、ゆっくりと隊長に歩み寄って来ていた。

 そして、隊長は何とか立ち上がり剣を構えた。

「フッ、ここが俺の墓場かよ。ははっ、笑っちまうよ」

 敵は剣を構え、さらに隊長との距離を詰める。

「なーに、勝手に死のうとしてんの?」

「なっ!?」

 死ぬ覚悟をしたその時、突如頭上から死神の鎌を持った小柄な少女が鎌を振り、敵を一掃した。


「ご馳走さま♡」






 さぁ、この隊長を助けた少女は一体誰なんでしょうね。

そして、アイフォーンとは一体何なのか、是非真実をあなたのその目で見てみてください。





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