第71話 効率的な職場とは
いまの職場に転勤となって約1年が経過しました。
いろいろと大変なこともありましたが、まあなんとかやっていけています。この先もボチボチやっていければいいなと思います。
さて、以前の職場とちがっていまの職場は、若い人が多い。(いや、そんなには多くないので、若い人がいると表現した方がいいかもしれない)そして、仕事や人間関係に文句をいう人も多い。
そのことに少し驚く。
人間、長いあいだ組織の中で生きていると、その組織のやり方に慣れてしまうようだ。多少組織のやり方に理不尽と思えるところがあっても、「うちはこういう所だから」と気にならなくなってしまうものらしい。
その点若い人たちは、まだうちの組織に染まりきっていないので、「〇〇さんのやり方はダメだ」とか「もっとこういう風に仕事すればいいのに」とか思うようである。特定の個人や仕事の内容をとらえて、痛烈にダメ出しをするのだ。あげく「この会社はだめだ」というのです。
なるほど。
でも、わたしはそうは思わない。
年を取ると、その辺りのことには寛容になるらしい。そうは言ってもいろいろとあるんだよと。
ひとつの組織に長いあいだ勤めていると、組織の良い面、悪い面、両方が見えてきます。30年も勤めていると、好きでなくともその組織は自分の一部と同じになってきます。長く生きるうち、人の体には悪癖、悪習が染みついていくように、組織にも不合理で理不尽な仕組みが構築されていきます。
効率的に仕事をしようとするなら、不合理で理不尽な仕組みをなくせばいいはずですが、なかなかそうもいかないのが組織というもの。長い年月のあいだに、その「不合理で理不尽なことによって、平穏な仕事を保証されている罪のない従業員」という人たちが温存されていたりします。不合理で理不尽なことをなくすと、その人たちの職場や給料を奪うことになる――公務員の仕事にはこういうの多いと思いますねー。
ある意味、「無意味な仕事」や「無能な人々」を、特定の職業、一定の人数、公務・公務員としていること自体が、この国の経済政策であり福祉政策であるように思います。たまたまそういう風に機能しているだけだと思いますけどね……。
なに言ってんのか自分でもよくわかりませんが、、、いまって無駄なものをどんどん切り捨てていって、効率よく生きてかないと、人は豊かになれませんよっていう時代じゃないですか。
でも、結局無駄なものなんてひとつもなくて、ただただ自分たちを忙しくしてるだけのような気がするのですがどうでしょう。忙しくして豊かになりましたか。効率的に幸せになりましたかね。
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