第67話 新書はなぜ「新書」なのか

 読む本は、大抵の場合文庫本で、その内容は小説の藤光です、こんにちは(こんばんは?)。


 お小遣いの少ない小説読みですから、本は単行本ではなく文庫本、内容はノンフィクションではなく小説を選んでしまうのですが、ときどきそうではない本を手に取ることもあります。


「新書」。


 各出版社からいろんな新書が出ていますが、講談社現代新書とか中公新書とか好きですね。


「新書」は新しい本のことじゃありません(知ってると思いますが)。書籍のサイズ(規格)を示す言葉です。文庫本より縦に長い小型本……あれです。古くてもあのサイズの本は新書なんです。本読まない人にはちんぷんかんぷんでしょうね。


 わたしも若い頃は、「なんでこの書架の本は『新書』って書いてあるんやろう。古いのも混じってるのに?」とか思ってましたが、いつのまにか「こういうものなのだ」と受け入れるようになりました。


 調べてみると――


>今から100年以上も前に東京・神田でオープンした岩波書店が1938年に創刊した「岩波新書」が始まり。日本最初の文庫本シリーズの「岩波文庫」が古典中心だったのに対して、新たに書き下ろされた一般啓蒙書という新しいジャンルという事で「新書」という名が付いたと言われている。


――という記事に行き当たり、「なるほど!」と膝を打ちました。納得です。岩波書店って、この国における小型本出版の先駆けなんですね。ただ、先駆者だけに、岩波文庫も岩波新書も内容が難しいものが多いんですよね。まず、買わないです……。


 岩波新書が難しいと書きましたが、一般的な新書本は「学術書を素人にも読みやすく噛み砕いた入門書」が多く、読みやすい本だと思います。学術書と書いたように、新書の多くは小説ではなくノンフィクションです。


 専門的な学問や政治・経済・社会情勢を初心者に分かりやすく解説したものが多いのが特徴で、小説に書かれているのが「物語」とすれば、新書に書かれているのは「情報」です。わたしの場合は、身構えて読む物語より、理解できるところだけ読めればいいと軽く読める情報の方が気楽です。小説を読むのに疲れたら新書を読みます。



 ……と、この後、最近読んだ新書について書こうと思ったのですが、長くなったのでまた今度にします。みなさんは「新書」読んだりするでしょうか?

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