第39話 アハ体験

 アハ体験(ドイツ語: Aha-Erlebnis)とは、ドイツの心理学者カール・ビューラー(英語版)が提唱した心理学上の概念で、未知の物事に関する知覚関係を瞬間的に認識する事を指している。

(Wikipediaより抜粋)


 じつはアハ体験のことはよく知らないわたし。テレビのバラエティ番組で茂木健一郎さんが言ってたやつですよね? って、その程度。でも、よくわからなかったんです。


 それがついこのあいだ「ああそういうことね!」と、具体的には説明できないけれど、ぴーんときたので、エッセイに書いてしまいます。


まさに、↑に書いたのが「アハ体験」だったわけなのですが(笑)


アハ体験って、いままで知覚していながらもその意味が把握できていなかった事柄が、あるとかなんらかのきっかけで瞬間的に理解できるようになった瞬間、人が感じる感覚のことです。


「いままでよく分かっていなかったけど、そういうことだったのか!!」


 アハ体験って、すごい快感なんですよね。「あーすっきりした。気持ちいい!」とか「これを理解したおれってすごくない?」とかすごく前向きで肯定的な感情になると思もいます。


 じつは小説を読んでいても、アハ体験を得ることってあるんです。現実に体験した諸々の出来事が、小説の描写で明確化され一気に腑に落ちる(純文学でそう感じることが多い)とか、あとよくあるのは、作中に張り巡らされていた伏線が物語の終盤、一気に回収されて「ああそうだったのか!」とすっきりする(エンタメ小説に多い)とか。


 わたしはこういうタイプの小説がとても好きなのです。もやもやしている感情が浄化される快感があります。ただ、最近の読者というのは、もやもやを助長するもってまわった表現は嫌う傾向がえるらしく、より直接的な表現が好むようです。


 あるキャラが、別のキャラを好いているのか嫌っているのか、あいまいな描写より明確に分かる描写が好まれるし、キャラの性格も「陽キャ」「ツンデレ」「モブ」などと類型化され、分かりやすく設定されたものが好まれるように感じます。より早く物語に没入するため、キャラクターを記号化して読書の効率化を高めたいんですかね? ただ、そうするとアハ体験は減ってしまう。


 わたしは自作を読んで「おお、そうだったのか!」と感じてもらいたい欲求が強くて、あいまいな描写をくどくどと続けてしまう癖があるんですよね。それが読者ウケの悪いところなのかな〜。


や、なんだかオチのない話ですみません。今回は以上です〜。

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