第17話 短歌ブームとはいうけれど

 今朝、いつものようにYahooニュースを読んでいると「1300年の歴史を持つ短歌が一大ブームを巻き起こしている」という記事がアップされていました。


https://news.yahoo.co.jp/articles/dccb327b1ef640a9a0af86055ce46a0e384fdde4


 以前、このエッセイにも書いたようにNHKクローズアップ現代でも、「若者のあいだに短歌ブームがやってきている」というテーマが取り上げられていました。


 ――なるほどね。いまは短歌がブームなんだ。


と感心するとともに、最近になって小説を書くことをお休みして短歌を作りはじめたわたしは、「いま、短歌を作っているおれって、いけてるんじゃない?」と思ったのですが……。


 いや、ぜんぜんいけてないわ(笑)


 どういうことか説明するために、Yahooニュースの記事から歌を引いてみましょう。



きみといて恋してメリーゴーランドどこへも行けないけど綺麗だねー


授業前混み合う通路人の熱 足の長さは二メートルほしい


標識の上を歩いているような感覚のまま恋をしている



 若者を中心にこうした短歌がSNSで発信され、盛況である――というような記事なのですが。。。短歌が若い!


 いまの短歌ブームの担い手は、あくまで若者。若い感性や悩み、葛藤などを「五七五七七」の31文字に込めた口語短歌が、ブームの中心なのでしょう。


 わたしもね、短歌を作りはじめた当初は『サラダ記念日』ばりの口語短歌を詠むぞ! と意気込んで作りはじめたのですが、ぜんぜんしっくりこないわけ。


 ――どうも不味いのばかりできるな〜。


と思ううち、次のような作風に落ちつきつつあります。



「まだ寒い」案ずる親おき網をとる季節追い越す子どもたち



 最近の作で一番気に入っている歌ですが、先に挙げたYahooニュース中の3首と読み比べてみてください。わが歌ながら、渋いといおうか、年寄りくさいといおうか……。おそらく、いまがブームと言われている短歌とは文字数は同じでも、種類が違うような気がします。Twitterでつぶやいても、これではバズらないでしょう(笑)


 だからといって、記事のような口語短歌を作ろうしてしても、いまの自分にとっては空々しいだけですし、せっかくの短歌ブームもわたしには関係ないのか〜と思うと寂しいです。


 作ってみると、小説ほどではありませんが短歌もそうヒョイヒョイとできるものではありませんね。これからもっとがんばります〜。

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