7話 反省と躍進
学校1日目、俺とフォイアスは初授業を受ける前に家に返された。
教室に来た先生らしき人が事件の詳細を聞いて、イジメてた亜人の子と俺達、2人を一旦家に返したのだ。後で先生が直接家に来るみたいだ。
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「あら、フォイアス?学校はどうしたの?」
「えっと、お母さん。いけない事しちゃったんだ……。」
マリアードは血相を変えこちらに詰め寄ってくる。
「誰か傷つけたの?!」
「傷つけてはないんだけど……。」
「ハキハキ喋りなさい!」
大きな声だったのでビックリしてしまった。マリアードがこんなに怒っているのは初めて見るかもしれない。
「教室に行くと、イジメられてた子が居たから、助けようとして…。」
「それで?」
「イジメてた子に魔法を……。」
「当てたの?!」
「フォイが弾き飛ばしてくれたんだ。」
「そう、それは…」
何を言われるのだろうか……。家から出て行けとか言わないだろうな。
「魔法を打ったのは悪いことだけど、それ以外のことは正しいわ。それにペルが傷ついてるってことは先に手を出したのは相手なのね?」
「『硬直眼』てやつを使われて、体が動けないところをボコボコに……。」
「『硬直眼』?亜人の家系ね。その親に文句言ってやるわ!」
「そこまでしなくていいよ!あと、先生が後で家に来るって……。」
「準備しておくわ。フォイアスこっちにきなさい。」
マリアードに近づく。マリアードは俺に手を向け『ヒーリング』を唱えた後おでこに口付けをした。
「あなたは私とお父さんの自慢の息子よ。でも次からは相手を傷つけないことを頭に入れておいて。わかった?」
「はい!お母さん!」
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正午過ぎ頃。
我が家の戸が叩かれた。現れたのは始学会で教壇に立って話をしていた、モレナ第4教育学校の校長。
確か名はリシア・バークハウゼンだったか……。
「まさか、校長先生自らおいでなさってくれるとは……。この度は申し訳ありませんでした。」
校長先生は始学会の時とはまた違う雰囲気だ。怒っている?のか……。
「……今回の発端はシモス・アルペンディがバレル・ケモナーを侮辱したことです。」
「はい。それは息子の口から聞きました。」
「ペルセウス君がそのことに対しシモス君と口論になり、次第に状況が悪化し、このようになってしまったと……。」
「その通りです。息子は人を助けようとした。それは間違いないですよね?」
「確かにそうです。しかし彼は人を殺害しようと魔法を打った。それも間違いありませんよね?」
マリアードは顔を顰めた。
「ですが、それは、人に危害を加えてません…。」
「危害を加えていない、そこが先ず違います。考えてみてください。6歳の男の子が人を殺害しようとしたことが問題なのです。これから学校でまた同じことを起こすかもしれない。危険です。」
「息子をどうするおつもりですか……?」
リシア・バークハウゼンは俺の目を見てニコッと笑った。
俺たちはその表情を見て困惑した。その表情が何を指すのか……。退学は避けたいな。
「ペルセウス・フリーゲンとフォイアス・アルト・ガントレットを特別クラスへと招待します。」
「特別クラスとはなんでしょうか?」
「特別クラスは全学年の中から実力のある生徒を選出したもう1つのクラスです。普段は普通の生徒と同じ、教室で授業を受けますが…。月に1度特別クラスの中で実践訓練を行います。そこが普通のクラスとの違いですね。」
俺の努力が報われた気がする。なにせ『特別』なのだからな。
「しかしペルセウス、フォイアス両者ともに罰則を与えます。」
結局罰則あるんか〜い。
「罰則の内容は、10歳になるまでに習える魔法を全て中級まで習得すること。以上です。」
魔法にも階級があるのか……。ペヤードもマリアードも教えてくれなかった。そういえば魔法は学校で詳しく習えみたいなこと言ってたな。
「それはあんまりです!10歳までに全て中級?!そんなこと可能なんですか?」
マリアードが取り乱している。それほどまでに難しいことなのだろうか……。精一杯努力しよう。
「あなたの夫は成し遂げて見せましたよ。マリアード・フリーゲン。」
「ペヤードが?!そんなこと聞いてませんが?」
「あら、ペヤードは隠してたのね。まさか最年少で国軍に入ったこともお知りでない?」
『最年少で国軍?!』
俺とマリアードがハモる。
そんな話聞いた事ない。
ペヤードあいつ人生2週目だろ……。そのくらい凄いことなのだ。
「彼は優秀だったので飛び級していますしね。」
「私ペヤードのこと何も知らないのかしら……。」
マリアードの顔がどんどん曇っていく。結婚して7、8年くらい経つだろうに……。
「僕も将来はお父さんと同じように国軍に入るのでしょうか?」
「推薦が来たとしても断ることができます。あなたの将来はあなたが決めていいのですよ。」
「わかりました……。本日の件は本当にすいませんでした!」
「いいのです。貴方は正しいことをしました。ですが次同じようなことがあれば、ね?」
「は、はい」
この人感情の使い分けが上手くて、怖い。
しかしあの時は殺意を抑えきれなかったのだ。
何か変だ……。
もしかしてペルセウス本来の意識が影響しているのか?そろそろ入れ替わってしまうかもな……。
「ペルセウス・フリーゲン。」
「はい?」
「明日から励みなさい。」リシア校長はまたニコッと笑いそう言った。
「はい!」俺もニコりと笑った。
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その後、ペヤードは問い詰められたとさ……。
〜後書きなるもの
今回、文章下手くそでごめんなさい。
今のところ毎日2本投稿してますが、明日から投稿頻度減ります。
あと、
読者の月旅行さん!いっぱいいいねありがとう。
なんか励みになりました!
ブクマ、ブクマをおくれ〜よ
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