第7話 「魔世輝のチカラ」(2時間ドラマの原案) ~このチカラは誰のために~
○ 主人公 - 住良木魔世輝(すめらぎ まよてる) 高校2年生男子。
○ 母親が魔女の家系。両親は、女の子が生まれてくることしか考えておらず、男の
子の名前を考えていなかったため、考えていた名前「魔世」に輝をつけて「魔世
輝」にした。
○ 母親は、魔女だが、見た目は普通の主婦。父親は、一般人、会社員。妻が魔女
であることを知っている。
○ 魔世輝は、少し優柔不断だが、性格のいい奴。
○ 母親の家系では、代々、女の子しか生まれなかった。女の子は17歳の誕生日
に魔女のチカラが発現するのだが、魔世輝は、男なので、いつ発現するのか分
からない。そもそも発現するのかどうかも分からない。
母親の家系では、火・水・土・風の4元素を自由に操ることができるらしい。
○ 17歳の誕生日の夜、何も起こらなかった、と思った矢先、近所で火事が起こ
る。それを見に行った魔世輝、燃え盛る住宅の前で、中学校の時の同級生・福
田がうずくまっているのを見つける。
「魔世輝、あの中にまだ、妹がいるんだ。俺が行かなきゃいけないのは、分か
ってる。でも、でも…、怖いんだ、体が動かないんだ。」
魔世輝は、福田が小学生のときも、一度火事にあっていることを知っていた。
そこへ、父親が、会社帰りで通りかかる。
「俺は、魔女と結婚しただけのただの男だ。でも、俺には分かる。お前には大
きなチカラがあるってことが。行け、魔世輝(まよてる)。迷ってる場合じゃ
ないぞ。」
急にスイッチが入ったように、立ち上がる魔世輝。燃え盛る家の中に飛び込ん
でいく。魔世輝の周りを、水のバリアが取り囲む。
福田の妹を抱えて、燃える家の中から、現れる魔世輝。
満足そうな表情の父親、立ち去っていく。
○ 幼馴染のA男、B子も、魔世輝のチカラを見てしまう。
「俺は、お前をこんな小さいときから知ってる。お前が、すごくいい奴だってこ
とを知ってる。そんなお前が持つことになったチカラが悪いチカラのはずがな
い。そのチカラは、きっと、人を幸せにするためのチカラなんだ。俺はそう
信じる。」
「私も、そう思う。このことは、私たちだけの秘密にしよう。」
と言ってくれた。
○ そのあとも、父親、A男、B子、福田の
「魔世輝、迷ってる場合じゃないぞ(わ)。」
の声で、川で溺れかけた人・バイク強盗にあった人・トラックに轢かれそうに
なった人を救うなど、人助けを続ける魔世輝。そして、高所から転落した子を助
けるため、風のチカラで、空を飛ぶことまでできるようになった。
○ (ラスト)子供が行方不明になる事件が多発していた。悪魔術師に連れ去られた
子供を助けに入った異世界で、父親・A男・B子・福田は間近にいない、強大な
敵を前に自分の身も危ない、という四面楚歌の状態におちいった。
「魔世輝、迷ってる場合じゃないぞ。」
はじめはつぶやき、そして大声で叫ぶ魔世輝。
魔法を使う魔世輝。しかし、敵の魔法は強力で、勝てない。もう駄目だ、やら
れる。
そこへ、母親が現れる。
「あなたの本当のチカラを出すのよ。魔世輝、迷ってる場合じゃないわ。」
魔世輝は、それまで母親が魔力を使うところを見たことがなかったが、二人
は、魔法のチカラを合わせて、悪魔術師を倒し、子供たちを救い出した。
〇 (場合によっては、+α)
魔世輝は、自力で魔法が使えるようになっていた。18歳の誕生日、不良にから
まれた中学生を助けようとして、突然、魔法のチカラがなくなったことに気が付
く魔世輝。そのときは、何とか、傷だらけになりながらも、通りがかったA男・
B子・福田の力を借りて、魔法のチカラなしで、中学生を助ける。
「俺のチカラはなくなったのか。」と淋しく笑う魔世輝。
「魔法のチカラがなくなっても、お前は、お前だろ。俺たちも一緒にやるから、
人助けを続けよう。」とA男。
夕焼けの中、河川敷を歩いていく魔世輝・A男・B子・福田。
魔世輝のチカラが戻ってくる日は来るのか。(了)
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