2-1
今日も大好きなバンドの曲を聞きながら学校の準備をしていた。
僕、堀尾 昴輝が耳が聞こえずらくなった理由は、この大好きなバンドが関係している。小さい時から親の影響でバンドの曲を聞いてたおかげで、ずっとファンだった。それで何度も親を説得してライブに行っていた。この時間が1番楽しくて嬉しくて幸せのし時間だった。けど、ライブで大きい音を聞きすぎたからだ。それも小さい時から。そのせいで、少し耳が聞こえずらい。自然に治る人もいるみたいだけど、僕の場合は薬が必要らしい。でもアレルギーかなんかで、その薬もあまり使えないみたいで、なかなか治らなかった。
耳が悪くなってからは、親もライブに行くことを許してくれなくなった。悔しいし悲しいけど、これ以上悪化したら普通の学校に通えなくなるかもしれないってお医者さんに言われて怖くなった。そっからは行きたくても行けないから、CDを買ってもらってる。CDとかスマホとかでずーっと曲を流して紛らわしてるけど、あの空気感を知ってしまったらもう二度と味わえないと考えると悲しくなるばかりだった。大好きな音楽を心から楽しめなくなってしまっているのがとても辛かった。
小さな頃の夢だったアーティストになる夢はもう実現出来ないのかもしれない。けど、このことは瞳也と担任以外には詳しく話せてなかった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます