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席に着いて、さっきのみんなの反応を思い返していると、周りの子とは明らかに様子が違う2人がいた事を思い出した。変な顔をせず、笑うこともなかったのだ。仲良くしてくれたりしないかな。なんて考えてたら、前から声がした。考え事をしていたから少し反応が遅れてしまった気がしたが、顔をあげると2人の男子が僕の前に立っていた。もしかして仲良くしてくれるのだろうかそれともキモイっと言いに来たのだろうかそう考えていたら、片方の子が名乗った
「俺の名前は柚木 瞳也(ゆぎ とうや)よろくね。僕は少し目が見ずらい、というか見え方が違うから少し迷惑かけちゃうかもしれないけど、仲良くしてくれたら嬉しいな」
仲良くして欲しいと聞いて嬉しくて視界が揺れた。涙を堪えてありがという代わりに大きく頷いた。
するともう1人の子も話し始めた
「僕の名前は堀尾 昴輝(ほりお いぶき)よろしく。僕は色々あって、少し耳が聞こえずらいんだ、何度も聞き直したりしちゃうかもしれないけど、僕と仲良くして欲しい。ぼくは友達が瞳也くらいしかいないから良ければ3人で一緒に動こ?学校案内してあげるからさ」
すごい嬉しかった。2人も仲良くしてくれるって思ってくれてしかも僕のとこまで来て話しかけてくれるなんて思ってもみなかったから、嬉しすぎて笑いながら少し涙が出ていた気がする。2人ともハンデがあるとおもうと僕と似てる気がして、少し心が軽くなった気がした。この2人になら上手く喋れなくてもちゃんと話を聞いてくれてほんとに仲良くしてくれる気がしたから思い切って話してみることにした
「ぼっ僕の名前は、さっささっさ佐々木んっみっみっなと。ぼっ僕は、きっききっ吃音っで、つっっつっかえちっちゃうけど、がっがんばっって、は話すから、んっ仲良くして欲しい。っっよろしく」
言い切った。反応を見るのはやっぱり怖かったけど2人は優しく微笑んでくれた。
「うん。これからよろしくね。分からないことがあったらいつでも聞いてね!みんなの前で話したくなければ筆談でもいいよ。僕もたまに昴輝と筆談するから気にせず使ってね」
この2人の優しさが胸にしみた。僕のことをすごい気にかけてくれている。優しくてありがたかった。うんと大きく頷いた
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