第105話 【管理番号5061】 #リザルト回

105.【管理番号5061】 #リザルト回









『経験値が一定に達しました、レベルが100から112に上がりました』


【ドライグ】を倒してから少しするとレベルアップの通知が表示される、実際はここに来るまでにちまちまとレベルが上がっていたので実際は一気に12レベルも上がったわけじゃないが分かりやすいようにこうしておく。


「ヘレナ、回収頼む。今回のはGPには換えずに持ち帰るよ」


「了解」


ヘレナに倒した【ドライグ】の回収を頼み、俺は取り合えずステータスの確認をする。



名前:神薙 響   年齢:16


レベル:100 → 112


STR:260 → 292

VIT:210 → 245

AGI:268 → 306

DEX:1105 → 1210

INT:8

MND:23


≪スキル≫

<ユニーク>【GunSHOP】Lv:8 → 9

<上級>【空間庫】Lv:8 → 9

<スキルリンク>【野営地】Lv:5 → 7

<極級>【射撃】Lv:2 → 5

<上級>【銃術】Lv:7 → 9

<上級>【堅忍不抜】Lv:─

<上級>【気配感知】Lv:9 → 10

<中級>【遠目】Lv:─

<スキルリンク>【イーグルアイ】Lv:10

<ユニーク>【風読み】Lv:─

<上級>【計算】Lv:6 → 8

<上級>【体術】Lv:4 → 7

<ユニーク>【制御:機械種マギア】Lv:─

<スキルリンク>【格納庫】Lv:─

<上級>【水中呼吸】Lv:3




大幅にステータスが伸びてスキルレベルも大きく上がっている。

レベルが上がっていくのに比例してレベルが上がりにくくなるとはいえ3ヵ月もダンジョンに通えば流石にこれだけあがるか。


【GunSHOP】スキルのレベルが上がり装備が更新されたが特に新商品が増えたとかはなかった。


後は【銃術】のレベルが上がり新しいスキルアーツを覚えた。


【チャージ】

<次の射撃の威力を2倍にする>


シンプルな効果だ。だがシンプルが故にその効果は凄まじい。

効果内容的に扱いやすいし使い方はいくらでもありそうだ。



「マスター、回収が終わりました」


「お、ありがとう」


「はい、それとドロップ品と宝箱が出ています」


「確認しようか」


まずは呼び出していた【不壊】と【砲懐】と【赤雷】シリーズを【格納庫】へと戻してバイクもついでに仕舞っておく。

ドロップ品を確認する間に回収用ドローンには破壊されて飛び散った【不壊】の破片などの回収を指示しておく。


「ドロップ品は3つか」


宝箱の横に落ちているドロップ品は3つ。


1つ目が赤い水晶で大きさはソフトボールほどと少し大きい、水晶の中は炎がゆらゆらと揺れているのが分かる。

どうやら水晶が赤いわけでなく中の炎の色で赤く見えているだけのようだ。

触ってみるが熱くはなくむしろ少しひんやりとしている。


「これは?」


「これは【竜核】と呼ばれる物ですね。竜の中でも一定以上の強さの物からしか出ないと言われているドロップ品で武具の素材となるそうです」


素材系か、なるほど。


「ヘレナなら何かに使えたりする?」


「いえ、加工にスキルが必要なので私では無理です」


「無理か、なら売るしかないな」


加工できるならまた何か面白い物でもできないかなと思ったがそううまくいかないか。


さて、次のドロップ品は謎の六角形の細長い棒。長さは7センチほどで太さもそこまでなく片手で収まるほどの物だ。


「これは何だろな?」


「恐らく魔道具ですね、効果などは鑑定して見ない事には何とも言えませんが」


魔道具か、なら鑑定行きと。


3つ目が鎧一式だ、竜鱗のような模様がついており赤い。見た目から明らかに火耐性とかありそうなそんな感じ。


「鎧かぁ、俺は使わないんだよな」


「ドロップ品ですし何かしらの効果が付いているとは思いますが、微妙な所ですね」


鎧を付けるタイプじゃないからなぁ、一応鑑定に出して売るか。



「さて、本命の宝箱といきますか」


ドロップ品の確認が終われば次は本命の宝箱だ。

宝箱は大型犬がすっぽり入りこめそうなほど大きいので少し期待している。


「おーぷんっと、おー?これは剣にスキルオーブか」


何やら装飾の凝ったきらびやかな片手剣にスキルオーブが出てきた。


「剣は使わないしこれも鑑定行きのそのまま売却かな?」


剣とか持っててもいいんだけれど使わないしな、そういったスキルがあるわけでもないし。

スキルオーブで【剣術】とか手に入ったらちょっと考えるか?


「もう確認し忘れは無いかな?帰るか」


まわりをもう一度確認して忘れ物はないか見ていくが何もなさそうだ。【不壊】の破壊された破片なども既に集め終わって【格納庫】へと戻している。






◇  ◇  ◇  ◇






「神薙君、お疲れ様」


「あれ?柳さん?」


ダンジョンを2日かけて外へと出るとAランク試験の内容を教えてくれた柳さんがいた。


「どうしてここに?」


「山田から受けていた報告を見てそろそろ終わる頃かと来たのだがどうやらちょうど攻略し終わった所のようだね」


どういった報告がされているかは知らないが報告内容から攻略スピードを計算して日程を合わせたって事か。


「私が来たのはダンジョン制圧後にここで再開発の指揮をとるためだ」


「なるほど」


「ダンジョンから出てきたばかりで疲れているだろう、宿泊施設で休むといい。山田から報告を受けてから再調査し、それから試験の合否を連絡する」


「わかりました」


「調査はこれから探索者を雇い1週間か2週間ほどかかるだろう、そのつもりでいてくれ」


「はい」


それじゃ。と、そう言って柳さんは帰っていったので俺も宿泊施設へと帰る事にする。






◇  ◇  ◇  ◇






放棄ダンジョン【管理番号5061】の制圧が終わってから一週間が過ぎた。

途中で休みは入れたものの何ヵ月もダンジョンで戦闘しっぱなしだったのでこの1週間は休みにして家でゆっくりとしていた。


そして今日、鑑定に出していた結果が届いたのでこれから見ていくところだ。


まずは竜核、これは既に何かわかっていたのでそのままダンジョン協会へと売却して5000万になった。


次に魔道具と思われる六角形のやつ、あれは鑑定によると魔道具で【伸縮武器】と呼ばれる物らしくあの小さな六角形から伸びて棒の武器となるらしい。

少し珍しい魔道具であまり数がないとのことで700万で売れた。


次に鎧一式、竜鱗の模様で赤い見た目の鎧は予想通り火耐性がついた物で防具としてはいい性能らしく1億で売れた。


最後に何やら豪華な片手剣は鑑定結果によると魔剣と呼ばれる物で斬る際に傷口が焼ける効果や炎を飛ばす魔法的な攻撃までできる物みたいだ。

性能的にはシンプルだがそれだけに扱いやすく人気のある属性の魔剣らしく結果としては3億で売れた。


ドロップ品と宝箱で合計4億5700万、そして【ドライグ】本体が5億で売れた。


【ドライグ】がすぐに売れたのはどこかの企業が丸々買い取っていったからだ、そうじゃない場合はまたオークションになるところだった。

因みに全て税金を課せられた後の金額になる。詳しく言うともっと細かい金額なのだがまぁ大体と言う事で。



「確認するべきことはこれぐらいかな?」


届いたメールを見ながらそうつぶやく。


「マスター、これを忘れていますよ」


そう言ってヘレナが見せてくれたのは丸い水晶。


「あ、スキルオーブ」


完全に存在を忘れてた、ドロップ品と宝箱を回収した時には家に帰ってからゆっくり使おうと思っていたが。

家に帰ったら帰ったで疲れていたのかすぐ寝ちゃってそれから完全に頭から抜けてた。


「ありがとうヘレナ、それじゃ使うか」


もう何個目になるか、何となく慣れてきたスキルオーブの使用。手に持ち、念じる。


『スキルを獲得しました』




名前:神薙 響   年齢:16


レベル:112


STR:292

VIT:245

AGI:306

DEX:1210

INT:8

MND:23


≪スキル≫

<ユニーク>【GunSHOP】Lv:9

<上級>【空間庫】Lv:9

<スキルリンク>【野営地】Lv:7

<極級>【射撃】Lv:5

<上級>【銃術】Lv:9

<上級>【堅忍不抜】Lv:─

<上級>【気配感知】Lv:10

<中級>【遠目】Lv:─

<スキルリンク>【イーグルアイ】Lv:10

<ユニーク>【風読み】Lv:─

<上級>【計算】Lv:8

<上級>【体術】Lv:7

<ユニーク>【制御:機械種マギア】Lv:─

<スキルリンク>【格納庫】Lv:─

<上級>【水中呼吸】Lv:3

New<上級>【整備技術】Lv:1




「【整備技術】?なんだこれ」


「【整備技術】は主に機械系の技術職の方が持っている事の多いスキルですね、機械のメンテナンスなどの技術が向上するスキルだったはずです」


「ふむ?」



『スキル【格納庫】とスキル【整備技術】が共鳴し、スキルリンクが発生しました。スキル【格納庫】に新しい機能が追加されます』



「スキルリンクで【格納庫】の機能追加………?」


これってあれか?聞いたことがあるぞ。


スキルリンクは基本的に何かしら関係性のあるスキルどうしが共鳴する事で新しいスキルを増やすが、時たま元々あるスキルの能力が追加されることがあるって。


有名どころで言えば魔法系のスキル、例えば【火魔法】を覚えている人が【精密操作】のスキルを手に入れると持っている魔法系スキルの消費魔力が少なくなる能力が追加されるって。



「ヘレナ【格納庫】へ行こう」


「はい」


追加されたなら見に行くしかない、早速【格納庫】へと入り【GunSHOP】と同じ様にスキルを開く。


「この辺は以前からあるやつだな、そのさらに下に………これか〝格納庫拡張〟に〝整備場〟の建設、それに何やら聞いた事も無い工具が沢山、これは【整備技術】があれば使えるって事か」


何やら色々と増えていたが気になる所で言えば〝格納庫拡張〟だろうか、最近色々とつくって狭いなと思ってたところだった。


〝格納庫拡張〟はレベル別になっており1から10まである、レベル1の拡張で100万GP、レベル2で300万、レベル3で500万といった感じだ。


レベル10にするには1億GPぐらいあれば可能のようだが取り合えずレベル1から解放してみるか。


〝格納庫拡張Lv:1〟を100万GPで購入する。


「おぉ?一気に広くなったな」


拡張機能を買った瞬間【格納庫】が倍ぐらいに広くなった。【不壊】が5台ぐらい並べ

るほどに広い。


レベル3ぐらいまで買っておくか?


今のGPは【管理番号5061】で倒した魔物ほぼ全てを変換した事で1億4500万ほどある。


〝格納庫拡張Lv:2〟と〝格納庫拡張Lv:3〟をそれぞれ買って800万GP。


「広いなー」


ちょっとした倉庫並の広さになった【格納庫】、これならもっといろいろと作れそうだ。


作業員ロボットとかもうちょっと買い足すか。





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