とにかく、立て続けに怖い状況が襲ってきます。一度では許してくれません。この何度も襲ってくる恐怖が徐々に癖になってきます。正体を掴みたくなって、やめれば良いのに先へ先へと読み進める推進力を生むのです。そして、最後には……。ホラーの醍醐味がこれでもかと詰まっています。耐性のある方には絶対のオススメです!
夜中に見る悪夢。それを具現化したような恐怖心を煽る文章が魅力の本作。ワンシチュエーションホラーと銘打つ通り、悪夢の光景をただ描写するだけで、物語としても、イヤーな気持ちにしてくれる。
全体の流れがぞわぞわとさせてくれて、おもしろいです。お話を追いながら、だんだんと分かってくるギミック、そしてオチ……と、短編ながらしっかり味わわせてくれるホラーでした。はたして彼はこの後、ちゃんと起きられるのでしょうか。知るすべはなし。