モノカリとモノクリと

「さて、まずは『モノカリ』の能力について説明していくわけやけど……」


 先輩達のやり取りが一段落してから、仕切り直しをして、火虎先輩が口火を切る。


「能力は知っての通り、『貸して』と言った物を必ず『借りる』事ができる」


 そこまでは知っている。あのとき、嫌という程味わった能力だ。


「ただし、この能力を使って『借りた』物は必ず返さなければならない。これが、能力にある制限の一つ目や」


「一つ目……」


「そう、一つ目や、まだまだあるで」


 火虎先輩はそう言い、続ける。


「二つ目は、借りられる物は必ず自分が返せる物で、さらに、生物や生命維持に関わる物は借りられないこと。三つ目は、借りられる物の総数は十個までで、返さないとその枠が圧迫されていくこと。そして最後に、借りるときは『貸して』って言うか、それを書いたものを見せなければ借りられない……と、そんなとこやな」


 火虎先輩の話を最後まで聞いて、なんだか似ているな、と、私は思った。能力こそ違うものの、対象にすることができる物や総数などの条件は、ほぼ一緒だ。


「意外と似てるところもあるね、私と……」


「そうなんか……? まあ、ほな、次は月乃ちゃんの番やで」


 そう言われ、私に二人の視線が集まり、九頭龍先輩は「待ってました!」とばかりに目を輝かせている。


「……私の能力はさっき見せた通り、指を差した先にある物を操る能力で、火虎先輩と同じ様に生物や生死に関わるものは操れなくて、十個までの物を操ることができるの」


「対象と総数は『モノカリ』と同じ……ね、なるほど……」


 九頭龍先輩は、どこかから取り出したのかメモを取りながら真剣に聞いている。そんな様子を尻目に、私は続ける。


「ただし、操れる対象の制限はもう一つあって、自分の体重以下の物じゃないと操れないの」


「へえ……アタシの返せる物しか借りられないっていうのが、月乃ちゃんにとってのそれなんかな?」


 火虎先輩から、そんな反応が返ってくる。確かに、似たようなものかもしれないな、と、そう思ってからさらに続ける。


「けど、自分より重いもの……例えば、ちょうど体重の二倍の物があったとしても、指二本を差せば操ることができる……つまり、最大で体重の十倍の重さまでは動かせるの」


「じ、十倍……? それって、結構な重さにならんか……? というか……月乃ちゃんって何キロ?」


「……答えるわけないでしょ?」


 私は、火虎先輩の失礼な質問に対しそう答えた。乙女の秘密は妖怪の能力の秘密より重いのだ。


「ねえ、和隈さん? 能力を使ったときってどんな感じなの? 晴子と違って、すごく疲れそうだけど」


「晴子と違ってって……アタシも、能力で物借りたら少しは疲れるんやで……」


 九頭龍先輩の言葉を聞いて、火虎先輩はまた唇を尖らせて拗ねてしまった。まあ、それはさておき、その質問に答える。


「そうですね、操って物を動かす度に、軽く手を振ったときぐらいの体力は使いますかね……重さは関係なく……」


「えっ……それって十倍の重さでも!?」


「はい」


 先輩二人は、私の方を見て驚いている様子だ。


「ちなみに……どれぐらいまで速く、物を動かせるの?」


「重さに関係なく……軽いペンを手で振るぐらいの速さで動かせますかね……」


 そう言うと、質問をした九頭龍先輩も、同じく妖怪である火虎先輩も驚いたまま口を閉ざしている。やはり、女子高生が持つには強力すぎる能力で、二人を怖がらせてしまっただろうか、と、不安になってしまう。


「とても、すごい能力ね……」


「はい……使い方によっては、とんでもない事が……できると思います……」


 私は、正直にそう答える。


「……でも、アタシが見る限り、月乃ちゃんはこの能力を悪用するような子やないと思う。アタシ、人を見る目には自信があるんやで……?」


「うん、そうね……私も、なんとなくそんな気がするわ」


 私が不安がっていたのを察したのか、二人の先輩は温かく微笑んで、そう言ってくれた。


「火虎先輩……九頭龍先輩……」


「まあ、そう言っている晴子本人は、能力を悪用しているみたいだけど」


「それは……言わんとってや、癖みたいなもんやねん……」


 それを聞いて、聞きたかった事があったことを思い出す。そういえば、と。


「やっぱり……火虎先輩も、能力をつい使いたくなる癖……というか、習性みたいなものがあったりするの……?」


 火虎先輩にそう聞くと、少し驚いた顔をして、それからニヤりとした顔になる。


「そうか……月乃ちゃんも……そうなんやな?」


 私は、そう言った火虎先輩を見て、同じ様にニヤりとする。こういった事で共感できるのは初めてだ。


 能力をずっと使っていないと落ち着かず、使わずにいられなくなってしまい、つい使ってしまう『癖』。

これは妖怪の血のせいというか、身体の一部をずっと使っていない、みたいな感じがするからで、私は石ころをいたずらに操ったり、家でスマホを操って手を使わずに動画を見たり、というような使い方でその衝動を抑えている。まあ、単に便利だから、というのもあるのだが。


「噂になってる話って……もしかして、その癖のせいで?」


「まあ……それもあるんや、能力使わんときがあると落ち着かんくてな……それに、変な先輩に絡まれたときとかに正当防衛として使ったりしたのが大きな噂になった原因やな……その先輩、悪名高い人やったし」


「そっか……」


 聞けば、それほど火虎先輩は能力を悪用しているわけではなさそうだ。


「よく言うわ、その先輩のときはともかく、忘れた物を人から奪うように借りたりしてるのがほとんどじゃない」


 そんなことを思っていたところに、九頭龍先輩が口を挟む。なんだ、やっぱり良くない使い方はしているのか。


「…………まあ、そういうことも……多いな」


 それを認めた火虎先輩は目線を逸らす。それからすぐに、仕切り直し、という感じで両手をパンと鳴らしてから喋り始めた。


「まあ、これでお互いに能力についてはわかったかな! 」


「そうですね……」


 これで『モノカリ』の能力がどんなものかを知ることができた。自分が返せる物なら何でも借りられる、というのはなかなか便利そうだと思う。


「なるほどのう……」


 。まあ、そんなことはどうでも良い。


「あ、そうだ」


 これで一段落ついたかな、と、そう思っていたところに、九頭龍先輩が何か思いついたようでこちらを見てきた。


「妖怪の血を継いでいるからなのかはわからないけれど、晴子は身体能力がとても高いのよね。もしかして、和隈さんもそうなのかしら? 」


 それは、普段疑問に思っていた事なのだろうか。九頭龍先輩は私にそんなことを聞いてきた。


 確かに、私も身体能力が高い。というか、おそらくそれだけなら男性のアスリートなんかよりも上だと思う。


「そう、ですね……私も高い方だとは思います」


「なるほど……やっぱりそうなのね」


 九頭龍先輩はそれを聞いてメモにペンを走らせている。というか、そんなメモを取ってどうするのだろうか。


「九頭龍先輩、その……メモを取ってどうするんですか? 」


 私は思いきってそれを聞いてみる。


「ああ……ごめんなさい、嫌だったかしら」


「いえ、その……単純に気になって……」


「あー……智香はな? アタシに会って、正体を知ってから、現代版の『かきくけこ五大妖怪記』を作ろうとしてるんや」


 私のそんな疑問に答えたのは火虎先輩だった。その答えは私を少し驚かせる。


「現代版の……ですか?」


 そう言った私に、今度は九頭龍先輩が答える。


「そうなの、晴子が『モノカリ』だってことを知ってからは、もしかして同じ様に血を継いだ人がこの市内にいるんじゃないかと思って……それなら、現代版の『かきくけこ五大妖怪記』を作ってみたいなって思ったの。もちろん、誰かに見せたりはしないから……ダメ、かしら?」


 九頭龍先輩はそう言って、許可を求めてきた。まあ、誰かに見せたりしない、と言うのなら良いだろうか。


「まあ……誰にも見せないのなら…………いいですよ」


 それを聞いて九頭龍先輩は目を輝かせ、また私の手を取ってきた。それから「ありがとう! ありがとう!」と言いながら、私の手を取ったまま上下にぶんぶんと振り動かしてきた。


「それで……和隈さん。もし、よかったらなんだけど……他に『かきくけこ五大妖怪記』に載っている妖怪に会ったら、私に紹介してくれないかしら……」


 しばらく上下に手を振ってから、ピタッとそれが止まったかと思うと、今度はそんなことを九頭龍先輩は言ってくる。


 見かけたら、と、言われても私は初めて会った妖怪が火虎先輩で、これまでの人生で他の妖怪を見たことがなかったのだが。


「わかりました、いいですよ」


 特に断る理由も無かったので私がそう言うと、また「ありがとう! ありがとう! 」と手を上下に振られる。


「まあ、ほんなら、今日の話し合いはこれで終わりってことでええかな? もうええ時間やし……他に聞きたいことはあるか? 」


 火虎先輩がそう言って皆に聞く。それに私も九頭龍先輩も「無い」と答える。


「ほな、これで解散! さよならやな」


 火虎先輩がそう言った、その時──。


 店の、入口。自動ドアの方。そこから、私の能力のセンサーに誰かが引っかかる。そして、それだけでは無い。


 火虎先輩とは別の────『妖怪感』がする。


 それを感じてすぐに自動ドアの方を見ると、誰もいなかった。


 そのすぐ後、火虎先輩の方を見ると、同じくこちらを見ていた。


「月乃ちゃん……」


「うん……『居る』!」


 どうやら火虎先輩も『妖怪感』を覚えていたようだ。それを確認して、すぐに二人で自動ドアの方へと向かい走る。


 すると、そこには誰もいなかった。それだけではなく、店内へ入ったときに閉めていたはずの自動ドアが開きっぱなしになっている。


 それを見て、すぐに外へと出る。外はもう日が暮れており、そして店の周りには人っ子一人いなかった。


 誰もいない店の外を、妖怪二人で立ち尽くしていると、九頭龍先輩が「どうしたの!? ふたりとも!?」と追いかけてきた。


「なんやったんや……勘違いか……?」


「ううん……誰かがいたのは間違い無いと思う……」


 確かに誰かがいたのは間違い無いはずだ。だが、『妖怪感』を覚えてすぐに自動ドアのところまで駆けつけたはずなのに、誰もいなかった。正確には一瞬センサーに反応があってからは、またすぐにそれは消えてしまったのだが。 


「どういうことなの……?」


 そう聞く九頭龍先輩に火虎先輩が説明を始めている。


 それを尻目に、私は周囲の確認を続け、少し歩き回る。しかし、「ヒョー、ヒョー」という鳥のさえずりが聞こえてくるぐらいで、他に何か見当たるようなものはなかった。


「…………何だったの?」


 不思議に思いながらも、火虎先輩達の方へと戻り、さらに店内へと戻る。


 そして、イートインスペースの方まで行くと、ある席の机の上が目に留まる。


「──ッ!? なんや、コレ……!?」


 火虎先輩が声を上げる。私も、驚きを隠せない。


 ────そこにあったのは、空になったたこ焼きの船皿と、水が入っていたであろう透明なコップだった。


 それは、私が来たときには無かったと思う。それに、物である以上、動きがあれば私が気がつくはずだ。しかし、店を出てからここに戻ってくるまで、これに気がつかなかった。考えられるのは、ひとつ。


「妖怪が居たんだ……」


 その言葉に、先輩達がこちらを向く。


「やっぱりか……アタシらがこれに気がつかなかったのは……能力を使ったんやろな……智香、思い当たる妖怪ってなんかおるか?」


 妖怪好きの九頭龍先輩に、何かわかると思ったのであろう火虎先輩がそう聞く。


「うーん……誰にも気づかれずに、店内に入れて……たこ焼きを食べられる妖怪、ね……」


 顎に手を当て、下を向きながら考え始める九頭龍先輩。しばらく考えた後、思い当たる妖怪がいたのか、目を見開いてこちらの方を見た。


「そうだ……! ぬらりひょん! ぬらりひょんじゃないかしら!」


「ぬらりひょん……? 」


 私は、その名前にピンとこなかった。妖怪は天狗だとか、カッパだとか、鬼だとかぐらいしか知らなかったのだ。


「ぬらりひょんっていうのはね……簡単に言うと、勝手に家に入ってきてお茶を飲んだりする妖怪、って感じかしら……妖怪の総大将じゃないか、なんても言われてるけれど」


 ピンときていなさそうな私を見てなのか、九頭龍先輩が簡単に説明をしてくれた。


 ──妖怪の総大将。もしそれが本当で、ここに来ていたとしたら、何か目的があったのだろうか。


「……なんにせよ、今日のところはこれで解散にしよか……もう遅いし」


 火虎先輩がそう言う。店の時計の針は十九時を指してした。


「念の為、智香はアタシが送って行く。月乃ちゃんは……家近いやろうし、大丈夫やろ……?」


 私はそれに「うん、大丈夫」と言い頷く。


「ほな、アタシはぬらりひょんとやらが食った物とか片付けてくるから、待っとってくれるか?」


 そう言って火虎先輩は、空の船皿とコップを厨房の方へと持っていった。

残された私と九頭龍先輩の間に、沈黙が流れる。


「……そうだ、和隈さん、連絡先を交換しましょう?」


 そんな沈黙を破ったのは、九頭龍先輩の方だった。そして私はこんな状況にも関わらず、その連絡先の交換という提案に少しテンションが上がる。


「……! はい、いいですよ」


 そのまま私達はスマホを出し、『YOIN』の友達交換をした。もしかして、これは友達がまた一人増えた、としても良いのだろうか。


「和隈さん、なんだか嬉しそうね……?」


 九頭龍先輩は私の様子を見てそう言った。そんなに嬉しそうだったのだろうか。


「その……私、友達が少なくて……こうやって連絡を取り合える人があまりいないんです……」


 私は素直に内心を打ち明ける。恥ずかしかったが、自分が妖怪の血を継いでいることや、能力のことまで教えた相手に対してだったので、ついそう言ってしまったのだ。


「ふふ、和隈さんってクールな感じだけど、結構可愛いのね」


「えっ……!?」


 そう言われて、なんだか顔が熱くなってしまう。そんなことを言われたのは初めてかもしれない。私は、まっすぐに九頭龍先輩の顔を見れなくなってしまった。


「じゃあ……これからは私も『友達』ってことで……よろしくね、和隈さん?」


 それを聞いて、私は自分の表情が明るくのを感じる。

新しい友達ができた。それは私にとって、もっとも嬉しいこととだ。


「よ、よろしくお願いします! 九頭龍先輩……!」


 私はまっすぐに九頭龍先輩の顔を見て、そう言う。すると、ちょうどタイミングよく火虎先輩がこちらに戻ってきた。


「おっ、なんやわからんけど仲良うなったんやな!」


「そうなの、和隈さんってなんだか可愛い娘ね」


 それを聞いて、火虎先輩はニヤりとしながら私の方を見る。


「せやな、月乃ちゃんは可愛いんや」


 私が恥ずかしがっているのがわかっているのであろう火虎先輩は、そんなことを言う。


「や、やめてよ……もう……」


 顔から火が出そうになりながら、そう言うしかない私。だが、なんだか悪い気はしない。


 そんなやり取りが少し続いた後、火虎先輩が「そろそろ出ようか」と言ったので私達は店の外に出る。


「ほな、今日はこれで……だいぶ遅くなってしもうたな」


「そうだね……じゃあ、私はあっちだから……」


 私は自分の家の方を指差し、そう言った。


「そうなのね、私達はあっちだから、ここでさよならね」


 先輩達が帰るのは反対方向のようだ。それになんだか、少し寂しい気持ちになってしまうが、私は家の方へ一歩踏み出し、先輩達を見ながら「それじゃあ、またね?」と言う。


 それに対し先輩達も「またね」と返してくれて、あちらも歩き始めたようだ。


 そうして歩き始め、いつもうさぎと会う交差点を過ぎ、住宅街の中へ入っていったときに、「ヒョー、ヒョー」という、おそらく鳥の鳴き声らしきものが聞こえた。


 次の瞬間──。センサーが反応する範囲に勢いよく入ってくるがあった。


 そちらの方を見る。すると、バチバチと──おそらく、放電しているのであろう塊があった。そして、それを見た瞬間──身の毛がよだつような『妖怪感』を感じた。


 それは、勢いよく私の方へ向かってきているようだ。

そして、それは明らかに攻撃の意思を持っている。


「──何、これ!?」


 私はそれがぶつかるのを避ける為、近くにあったスチール製の側溝の蓋を、念の為二つ、指差し操る。そして、塊と私の間にそれを一つ持っていく。


 ──そして、塊が側溝の蓋にぶつかる。


 バチバチッと激しい音がして、塊は側溝の蓋と押し合う。


 私はさらに、もう一つの側溝の蓋を塊を挟むようにぶつける。


 少しの間、押し合って拮抗する状況が続いたが、徐々に雷の塊は小さくなっていき、そのうち消えてしまった。


「な、なんだったの……?」


 私は消えた塊があった所を見つめる。気づけば、塊がある間ずっと聞こえていた「ヒョー、ヒョー」という鳴き声はしなくなっていた。


 周囲を見回す。どうやら、もうあの塊は無いようだ。


 だが、これは明らかに妖怪の仕業だろう。もしかして、店に来ていたと思われる『ぬらりひょん』がやったのだろうか。

私は、身の危険を感じる。もしそうならば、これからは警戒を怠ってはいけない。


 私はとりあえず、帰路を急ぐ。走り出し、もうあの塊が来ないことを祈る。そうしていると、自宅の玄関と窓から漏れる明かりが見え、私はホッと胸をなでおろす。


「ただいま」


 玄関のドアを開け、家の中に入り、すぐに鍵を閉めた私は、緊張の糸が切れたのかドアを背にしたままその場で座り込んでしまう。


「はあ……」


 そこから、どうしたのかはあまり覚えていない。気がつけば、私は自室のベッドの中で眠りついていた。


 そうやって、金曜日の嬉しかったり、恐ろしかったりした一日は、終わっていったのだった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る