KAC20233 2人の関係性

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　高校教師の高橋と彩子。彩子は美大出身で美術担当。

　芸術は爆発と言わんばかり私生活も爆発するくらいぐちゃぐちゃで男癖も前の高校で異性関係で問題になり転勤して高橋と出会い、彼の不器用で一方的な押しで彩子がしょうがないと付き合いはじめた。

　実は高橋の方が年上なのだが気弱な性格で彩子の気の強さに負けて尻に敷かれている。

　部屋がいつものようにぐちゃぐちゃ。しょうがない。

　今日彩子は美術部の展覧会で出向いている。帰ってくるのは18時。

　晩御飯は彩子の作り置きを適当に出す形。毎週末作り置きしてたはずがだんだんぐちゃぐちゃ。

　晩御飯はそこから出すとして図書館で借りてきたケーキの作り方の本と買ってきた材料で彩子にケーキを作ろうと考えたのだ。

　付き合って初めてのバレンタインは既成のチョコだったが初めてのホワイトデーだから……彼女に喜んでもらうためにケーキを作ろうと考えたのだ。

「ただいまー！」

　バタバタっと足音と声が。

「嘘っ！」

　作戦がぐちゃぐちゃだ。高橋は慌てて台所に彩子を通さずダイニングに座らせる。

　チーン！　生地が焼けたようだ。

　本当は18時にケーキも全て出来上がっていた予定なのにスケジュールもぐちゃぐちゃでガサツな彩子。

「初めてのホワイトデーだし、彩子さんの妊娠もお祝いして」

　そう、彩子のお腹の中に子供がいる。これまた段取りぐちゃぐちゃになってしまったが2人愛し合った結果だ。

　つわりも治まって先日何か甘いものを食べたい、そう彩子がぼそっと言っていたのを聞き逃してなかった。

「気がきくじゃん」

「そんなことないって。気持ちだよ」

「大好きっ」

　気の強い彩子のフニャッと和らぐ瞬間、高橋はそのギャップが好きなのだ。

　しかし食べ終わった後、台所がぐちゃぐちゃ。妊娠中は精神不安定でぐちゃぐちゃな彩子に高橋は怒られたのは言うまでもなかった。

そんなのでもドMな高橋は悪くは思ってない、らしい。

　終