第3話
私は、松本 ほたる。
口下手で自分の言いたいことがなかなか言えない高校二年生。
私には、小学校時代からずっと好きな人がいます。
その人は、小学生時代に虐めに遭っていた私を助けてくれた人。
芹沢 聡佑くん。
昔と違って前髪で瞳は見えなくなっちゃ仕舞っているけど。
その優しい瞳は今でも覚えてる。
あの時、ありがとうも言えなかった。
ずっと、伝えたかった。
中学の時、聡佑くんが進学する高校の話を聞いて、私も志望校をこの高校にした。
だって、離れたくなかったから。
そして、入学して1年。
私と彼は、進展がないままだったの。
ある日、私は聞いてしまった。
クラスのギャルの子達が罰ゲームで聡佑くんに告白するって。
私は、嫌だった。
聡佑くんが傷つくのも、聡佑くんが誰かの物になるのもほんとに許せなかった。
ある日の放課後、私は勇気を出すことにしたの。
でも、聡佑くんをただ呼び止めるだけのつもりだったのに廊下が滑っていて・・・その私が聡佑くんを壁ドンする形になっちゃって。
もう、頭が真っ白で。
でも、何か喋んないとと思って。
「連絡先(交換してほしいの)」っていたの。
でも、きっと聡佑くんには連絡先しか聞こえてなかったと思う。
う~、なんで私は聡佑くんを怖がらせてるんだろう。
穴があったら入りたいよ。
でも、そんな私にメッセージアプリのQRコードを差し出してくれた。
私は、急いでQRコードを読み取って友達登録したの。
「ありがとう」
「こちらこそ、ありがとう」
と、聡佑くんは返してくれた。
嬉しい。やっと、聡佑くんとお話しできる。
メッセージができれば、私しっかりお話しできるよね。
私は、急いでメッセージを送って聡佑くんと会話した。
ふふ、聡佑くん。やっぱり優しい。
私の涙吹いてくれた。
彼女にもしてくれた。
私、もう今日死んでもいいかも。
ううん、もっと幸せにしてもらいたいな。きゃぁぁ。
その日の帰りは、私スキップして家まで帰っちゃった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます