厚くなる

"コンコン"


――…すいません。オムツクラス……ひよこ組の小鳥です……


――るいお姉ちゃん、いらっしゃいますか……


”るいちゃん出番ですよ―”


――はーい



何か書いていたるいちゃんは、それをすぐにやめ小鳥のもとに駆け寄ってきた。


すると、すばやくオムツの裾に指を入れる。



――またビチョビチョだ!

――なんで小鳥ちゃんはおトイレ言えないの!


――言った……言ったのに……



言葉は続かない。


言っているのだ。トイレに行きたいと。

だが授業中は我慢しなさいと取り合ってくれないのである。


――あーあ、また2枚増やすことになっちゃったよ。

――そのうち歩けなくなっちゃうよ?



より恥ずかしくなり減速、などということはなっていない。

授業中我慢し通せない小鳥は、オモラシポイントの加点をまったく出来ないでいた。


オモラシサインの無いオムツにはなったが、オムツを替えてくれる小鳥が自主的に教室に来るか、自分から幼稚園まで行かねば外してもらえない。

その間、誰も確認しにくるせいで、相変わらず-3点が必ずされていた。


これに加え、体育祭の練習が始まった。これは授業を二時間分取る。

この間に二度ならまだ良い方であり、三度四度漏らしてしまう事が多発し、加点ペースが跳ね上がったのである。



――小鳥ちゃん、これでオムツは何枚になりましたか?


――十枚…



最初は二枚だった。

だから布おむつ当てられてすぐは前のUltraより薄かったのである。


が、今となってはもうUltra超えしており、およそ股下5cmの厚さとなっている。


――はやく、オマル使えると良いね。




……外せた先にあるのがオマルという現実もなんとかならないものか。

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