なぎさのひとりごと

クライングフリーマン

なぎさのひとりごと

なぎさのアパート。

ごろ寝をしていた、なぎさが立ち上がる。

「たまには、一人でいたいのさ。」

窓の外を眺め、窓をそっと閉める、なぎさ。

駐めてあったバイクのミラーに乗せてあったヘルメットを被るなぎさ。

バイクに跨がり、エンジンをかけ、走らせるなぎさ。

走っている内に、熱いものがこみ上げて来た。

温度が変わったそれは、頬を伝い、柔らかな風が後方へと流れ去っていく。

どこかの家の近くを通った時、早咲きの桜の花びらが、なぎさの肩に落ちた。

なぎさは、そのままバイクを走らせた。

なぎさは鼻歌を歌っていた。

なぎさの脳裏にイメージが次々と浮かんでは消えた。


並んでPCで仕事をしている、高遠と伝子。

客をにこやかに迎える依田と慶子。

犬のサチコと戯れる、福本と祥子。

ミニパトから降りる、愛宕とみちる。

模型を前に談笑する、山城と蘭。

採譜をするコウに指図をする服部。

塾で試験の監督をする南原と文子。

取り調べをする久保田と、あつこ。


―完―

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なぎさのひとりごと クライングフリーマン @dansan01

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