3人で囲むお昼ご飯

「返却します」

桃「はーい。」

ピッ

「ありがとうございます。」

桃「いえいえ」

とある高校の図書室

図書委員としての仕事を全うする。

高校2年生、佐久美桃が居た。

桃「そろそろ、落ち着いてきたので返却された本を戻しましょうか。」

後輩「わかりました。」

お昼休みが終わる数分前

図書室には図書委員である2人の姿しかなかった。

後輩「あの、先輩」

桃「どうかしましたか?」

後輩「俺先輩の隣に居ていいんでしょうか?」

桃「え?」

後輩「先輩はみんなから頼られていて」

桃「そんなに落ち込まないでください。貴方がいるから仕事が上手く回ってるんですよ。私だけでしたら手に負えませんよ。」

後輩「でも」

桃「大丈夫です!少なくとも私は貴方を必要としてますよ。」

後輩「、、、、、」

桃「ってもう少しで授業が始まりますね。教室に戻りましょうか。」

後輩「あ、そうですね。」

桃「では、お疲れ様でした。」

後輩「はいお疲れ様でした!!!」

ーーーーーーーーーーーーーー

後輩「本当にいいのかな、、名高いお方の隣にいて」

ーーーーーーーーーーーーー

すうは「桃さん、、」

桃「どうかしましたか?」

すうは「ここ、、、」

クラスの人「ちょっと、なに気安く佐久美さんに話しかけんだよ?!佐久美さんは」

桃「全然大丈夫ですよ。困ったことがありましたら気軽に声をおかけくだい。」

美、金、名を産まれたときから備わっていた

お姫様。誰もが憧れ、慕う存在。

みな、そう簡単には近づけられないような存在

ただひとりはのぞいて

真「佐久美さん」

桃「草木さん!」

高校3年、草木真

学と才を持った優等生

「ま、真先輩はやっぱりかっこいいなぁ」

真「お昼、一緒に食べよ?」

桃「いいですよ!」

桃「綺羅佐さんもご一緒にどうですか?」

生徒たち「え?」

真「え?ちょっ」

すうは「いいんですか?!」

桃「はい、まだ本校のこと分からないことが多いと思いますし。草木さんもいいですよね?」

真「、、、まぁ、、いいけど」

桃「じゃあ、決まりですね!」

周りからの視線を無視して

ふたりの手を引っ張り其の場から去る。

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

すうは「どこで食べるの?、、もしかして屋上?!」

真「なわけないでしょ。屋上は校則で立入禁止」

桃「外で食べられたらいいんですけどねぇ。」

校内の中じゃ

1番人気が少ない最上階の奥教室

すうは「ここは?」

桃「文化展示室です。」

すうは「え?」

教室の扉を開けると

見るからに古そうな模型や写真が飾られていた。

桃「ここは、普段あまり使用されてない教室です。ですので人の出入りがありません。」

真「1年生のときの学校探検ぐらいでしか入れないね」

ガタンッ

真が掃除用具ロッカーからほうきを取り出す。

すうは「?」

真「普段使用されてないということは掃除されてないということ。こんな埃っぽいところで食べたくないでしょ。」

すうは「嫌なら別の場所」

真「ここしか使える教室がない。」

数分で埃だらけの教室が綺麗になる。

ブルーシートをひき

靴を脱ぎ

各々の昼ごはんを取り出し

3人「いただきます。」

これが、私たちの日常

身を隠せる空間で他愛も無い話をし

時間を過ごす。


真「あ、すうは」

すうは「どうかしましたか?」

真「芸能関係者以外の人に僕らがアイドルということバレたら駄目だからね。」

すうは「?」

真「バレたら、、結構なことになると思うから。」

すうは「わ、わかりました、、?」

真「まぁ、すうはがバレてもどうとことないだろうけど。一番の問題は桃なんだよね。」

桃「大丈夫ですよ。執事さんには気づかれてしまいましたがお父様やお母様、それに使用人さんたちは知らないですし。」

真「今までなら、自分達からやらかさなければ絶対に気づかれない状態だったから良かったけど。テレビに出ちゃったからね。共通のアンテナじゃないとはいえ見られたら」

桃「その点におきましては御安心を

私の家は食事の際はテレビを見ず家族との時間を嗜むというルールがありますので、クイズ番組が放送されていたのは食事の時間帯でしたし。お父様とお母様番組を見ることは無いと思われます。」

真「なら、大丈夫か。」

すうは「あ、、、、、、そうか、、僕だって気づかれたら」

?すうはさん?

桃「すうはさん?今なんて」

すうは「え?あ、、なんでもないよ!」

桃「そうですか、わかりました。」

気のせいでしょうか?

真「そろそろ、片付けて教室に戻ったほうがいい」

桃「そうですね!」

私達はお片付けをし

文化展示室から去った。

すうは「真さんって」

真「なに?」

すうは「3年生だったんですね。」

真「どうゆう意味?」

すうは「いや、、その」

真「見た目が小さ過ぎて1年生かと思ったと言いたいわけ?」

すうは「そうゆうわけでは」

真「あーー、みんなして1年生、1年生って!制服の色明らかに3年生だってのに」

桃「あはは、、真は可愛いですからねぇ」

真「桃まで?!」

3人になってから

本当に騒がしくなりましたね。

毎日が楽しいです!


気づかれるはずがありません。

ちゃんと隠せてますから。



そういや、今度

食事会があったような。

いや、大丈夫ですよね?まさか、、そんなこと

起きるはずがありませんよね。

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