初ライブに向けて視察

緑林「はい、着いたよ。ここが初ライブのステージ」

すうは「え?」

すうは「ステージってキラキラしてて、で」

真「そんなステージ。今の僕らが立てると思ってるの?デビューさえしてないのに」

私たちは、ライブに使うステージの場所の視察に来ていた。

と言っても、、、まあ、公園の広場なんだけどね。

まだ、ファンがいない状態で場所を借りるのは不可能。

公園のメリットはファン以外も簡単にライブを見れること

あとは、お金関係もある。

桃「あの、この場合機材って誰が動かすんですか?」

緑林「町内会の皆さんが協力してくれるそうです。」

最初は、私がするつもりで準備を進めていたけど

トレーナーさんが裏で手配してくれて

私はお客さんと同じ目線で見れることになった。

ここ数日、目の前で練習を見ているから

私は別にいいんですけどね、、、、、

真「公園にしては機材すごいよね」

桃「実際に動いてるところを見ていないですが、、言いたいことはわかります。」

?どういうこと?

すうは「なにがすごいの?」

真「多分、この照明、、ぐるぐる回りそうだなって」

え?そんなこと説明されてないのに

でも言われて見ればあんまり目にしない照明の機材。

本当にそうだとしたら、すぐわかるのすごいな。

素人ならすぐに分からないはず。

ん?なら?

この子たちもステージでのライブは慣れてないはず。

すうはさんが知らなそうだから研究生のときに教わったという感じでもなさそうだし

どうして真さんと桃さんは見ただけで分かったのでしょうか。

真「そう考えたら、立ち位置とか変えて、、」

緑林「すごいですね。」

真「え?」

あ、思わず口に出してしまった。

真「すごいことかは分かりませんけど、、えと、、ありがとうございます。」

立ち位置とか、照明とか

スタッフさんが考えてくれて、そして

桃「あの、マネージャーさん」

と桃さんがひそひそと話しかけてきた

緑林「どうかしました?」

桃「ちょっと、、いいですか」

桃さんはこっちと手を上下に振り

人気ひとけのない木の裏に呼び込んだ。

桃「真に関してなんですけど

 真は、私やすうはとは違い、最初から完璧なアイドルを知って、、見てて

 それで、、彼女の中にあるゴールが高いんです。」

完璧なアイドルを見てきた?

緑林「完璧なアイドルって」

桃「それは、まだ言えませんが追々わかると思います。」

桃「真は周りからすごいと言われても、分からなくて

 これくらいできて当然と思ってしまう子なんです。」

緑林「それは、、すごい人を見てきたからってこと」

桃「そうですね。、、ただそれだけです。時間を取ってしまいごめんなさい。」

緑林「これくらい大丈夫ですよ。」

桃「ありがとうございます。言いたかったので。では、戻りましょうか。」

ー――――――――――――――――――

すうは「あ、戻ってきた。なに話してたの?」

桃「ヒ・ミ・ツですよ。」

すうは「なにそれ」

桃「そろそろ、事務所に戻りましょうか。」

緑林「そうですね。」

桃「戻ったら、さっそく自主練です!」

すうは「そうだな!」

緑林「私は、今回のことを踏まえた資料を作りたいので皆さんのことは見れないです。」

桃「大丈夫です。自分の仕事を専念してください。」

すうは「戻るぞー!」

私とすうはは事務所がある方向へ歩く

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

桃「真、、戻りますよ。」

真「、、、、、、」

桃「まこ、、と?」

子供「ねぇ、ママとパパと〇〇はずっとだよね!」

母「ええ、そうね。」

父「大切なものは手放せたくない。」

桃「あ、、、」

真「イッショ?タイセツ?、、なんだっけソレ。お母さん、お父さんなんていな」

桃「まこと!」

真「え、、あ、、ごめん。」

桃「事務所に戻りますよ。」

真「わかった。」













ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ガシャーンという音が

脳内に響く、それほど強烈だったんだ。

あの出来事が、、、

さっきまで笑っていたふたりが

一瞬にして静かになったことが。

そして、泣かないで安心した自分が居たことが

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る