最終話

女性

「何で一年に一度なんですか〜?」

おばちゃん

「干支は神様の使いなので、その動物に合った魂を込めなければならないんです。」


女性、感心しながら改めて棚を見る。

各干支の個数はまばら。

猿の所だけ何もない。


女性

「猿だけありませんねー。」

おばちゃん

「兎は臆病の魂なので割と簡単に見付かるのですが、猿は好奇心の魂なので

なかなか見付からないんです。」

女性

「大変だぁ……。」

おばちゃん

「でも、今年、彫る事が出来そうです。」


掃除のおばちゃんの顔のアップ。

段々と笑顔になる。


(終わり)

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蠢く @yuzu_dora

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