ご挨拶

 ところで…艶元さんいったい何が目的でオレに話しかけてきてくれるんだろう…。

 

 まさか、オレの秘密を知って…

 てか、そんなの知ったところでどうってことないか…。

 

 そう、オレには誰にも言っていない秘密があるのだ。

 

 のちにその秘密がとんでもないことになるのであった。

 

 

 朝、目を覚ますと…

 

 うん。朝だった。

 

 あー、いい天気だなー‼︎

 久々にアレやりたいなぁ。

 

 放課後できるかなー。

 

 みんなに秘密のアレを放課後こっそりしようと、やる気満々で学校へ向かった。

 

 しかし…

 

 とあることがありできなくなるのだった。

 

 何があったって…

 まさかのまた艶元さんがオレに話しかけてきたのだ。

 

「おはよう!今日天気いいね」

 って。

 

 これはもう事件だ。

 

 ただでさえ女子からキモがられているオレがまさかの美少女艶元さん自ら話しかけてきてくださっているのだから。

 

 男どもは、黙っていない。

 

 あのボサボサ髪の中に何かかわいい小動物でも飼っているんじゃないかとか、あの中に大金があるんじゃないかなんて噂が飛び出しオレの髪は揉みくちゃにされた。

 

 で、放課後…

 

 ゾロゾロと男どもがオレについてくる…

 

「なんもねーって」

「うそぉ」

「マジで‼︎」

「え〜」

 

 …

 

 こんなくだらないやりとりをしていてとあるアレが出来ず家についてしまった。

 

 

 あーあー…

 

 ソファに転がりため息をついているとピンポーンとチャイムがなった。

 

 インターフォンをみると…

 

 ⁉︎

 

 はぁー⁉︎

 なぜーー⁉︎

 

 インターフォンに映っていたのはまさかのまさかの…

 

 艶元さん…

 

 オレがあたふたしていると妹が

「あ、きれいなあの優しいお姉さんだー」

 とドアをあけた。

 

「あー、ゆいちゃ〜ん」

「カレンちゃ〜ん」

 

 仲良く手を振りあう二人…

 

 え⁇

 

 えーーーっ

 

「お兄ちゃーん、未来の奥さんきた」

 ⁉︎

 

 …ゆい。

 なにを言い出すのだ。

 

「あ、ゆいちゃんお兄ちゃんいるの?」

「うん。高校生なんだよ。カレンちゃんと同じだね」

「そうなんだ。じゃあお兄ちゃんと一緒にこれ食べてね」

「わーい、ありがとう」

 

 …タイミング。

 出るタイミングがつかめない…

 

 

「あのっ」

「あ、ゆいちゃんのお兄さんですね?お隣に引っ越してきたものです。どうぞよろしくお願いします。」

 ぺこり。

 

 お行儀よくお辞儀する艶元さん。

 

 …えと、オレの事気づいてない?

 

 カチューシャして髪も縛ってるからな…

 

 とりあえず後で言えばいっか。

 

 続く。

 

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