第122話  破滅の光

「強かったな」


 蚩尤しゆうまたったまま、ふうとため息をついたルシウス。


 勝つ方法とやり過ごす方法は同じではない。

 今やったのはやり過ごす方法。本気で勝ちにいくには、後が詰まりすぎている。


 だが今は戦いの結果、より気になることがあった。


「転生者が他に居たのか」


 狩人の瞳には、明らかな憎しみが込められていた。

 その憎しみは転生者である自身に注がれていたことは間違いない。


 だが、ルシウス自身、狩人から恨みを買うことは一切していないと言い切れる。

 ならば、たまたま狩人が会った過去の転生者が、邪悪だったのか。


 それとも。



 ――転生者には俺が知らない、何かがあるのか



 ルシウス自身、転生についてはあまり深く考えてこなかった。

 転生は魔骸石と関連がある、と考えていた程度。


 理由は過去には戻れないからだ。少なくとも、あらゆる考察や実証を重ねてまで、前の世界に戻りたいと思うには、この世界に大切なものが出来すぎていた。


 また、この世界には魔力がある。

 魔力があるのだから転生のようなことがあっても不思議ではないと、漠然と考えていたのだ。


 精神世界で時を過ごす前までは。


 今となっては懐疑的だ。


 魔力とはあらゆる事を可能にする夢の装置ではなく、法則性や規則性を持った動力源。少なくとも魂などという未知の存在に介入できるような術式など見たことも聞いたこともない。


 だが、過去に他にも転生者がいたのであれば偶然ではなく、何かの仕組みがあるはず。


 そして転生と最も近しい事象があるとすれば。


「……砲魔」


 魔物の一種、砲魔は死んでも一定の時間をかければ、再びこの世界に現れる。

 考えれば転生という事象に最も近い存在は砲魔ではないか。

 思えば、狩人も砲魔と一体化していた。


 ルシウスは胸へと手を当てる。


 ――もし魔骸石が、人を魔物にするものであれば……


 もしかすると、自分は既に人ではないのかもしれないという、不安がよぎる。

 人に害を及ぼす砲魔を、悪魔と呼ぶ。悪魔は狩られなければならない。そんな連想が繋がってしまう。



「いったい、どういうことだ!? なぜだ、なぜ殺せない! 奥の手ではなかったのか!?」 


 思考を遮るように、ディオンの狼狽する声が響いた。


 間もなく帝国の魔導船が王国を蹂躙するのだ。

 時が惜しい。


 ルシウスは頭を切り替えるように首を振った。


「……今は、やるべきことをやらないと」


 ルシウスは固まっている近衛騎士団たちへ視線を送る。


「おい、今の式術、見たかッ!?」

「ああ……あんなレベルの戦い見たこともない……」

「2人とも化け物だろ!」


 そして、マルク近衛師団長も顔を強張こわばらせていた。


「お前は本当にルシウスなのか?」


「ええ、そうですよ」


 ルシウスは当たり前のように答える。


「狩人が駄目なら騎士団だ。殺れ!」


 ディオンの指示で近衛騎士団が一斉に動き始める。

 戸惑いはしているが、肝心な所では相変わらず操られているようだ。


 精神世界で何度も調べたことであるが、本来、魅了の術式は多人数の操作に向いていない。

 それを猛者揃いの近衛騎士団全体にかけているのであれば、近くで術式を高頻度で発動させたのだろう。

 王候補という立場を使って。


 ならば1人1人にかけられた縛りは弱いはず。


 ルシウスは盾を生成する。


「目を覚まさせないと」


 4年前はできなかった。だが、今なら容易い。


 近衛騎士団の緊張が高まる。


「放てッッ!!」


 近衛騎士団長マルクの声で、一斉に砲魔が放たれた。


 対して、蚩尤の姿で駆けるルシウス。


 近衛騎士団が放った砲魔の雨を盾で受けながら、間合いを詰める。

 跳躍し、騎士たちのど真ん中へ飛び込んだ。


 ――シールドバッシュ


 近くの騎士を盾で殴り飛ばす。

 比喩ではなく、文字通り空を舞う騎士。


 蚩尤しゆうの腕力を使った鈍器での攻撃。

 かなり力を抑えるとはいえ、一般人なら最悪、即死するだろう。


 だが、近衛師団ならば死にはしない。


「剣で応戦しろッ!」

「味方に砲魔が当たるぞ」


 ただ盾で殴るために、飛び込んだのではない。


 砲魔は遠距離攻撃に向いた式である。近衛騎士団は西部出身者が多く、主戦力は砲魔。そのため無理やり接近戦に持ち込んだのだ。


 さらに、騎士たちの声が響く。


「体が……重い……」

「術式を展開させてるッ!」


 ついでに圧黒の術式を広範囲に展開させながら。


 ルシウスは動きが悪くなった近衛騎士団の剣戟をすり抜け、シールドバッシュを繰り出し続ける。


 盾を振るうたび、騎士が宙を舞う。


 そして、周囲の騎士が居なくなった時。

 近衛師団長マルクが叫んだ。


「顕現しろ! アガレス!」


 特級の砲魔。

 地面が割れ、岩のアギトが迫る。


「邪竜」


 左手から現れた邪竜が、岩でできたワニの上に飛び乗った。


 直後。


 ズッという鈍い音を立ててワニが一瞬で押しつぶされた。


「何だとッ!?」


 アガレスが完全に砕け散った後も、邪竜の体躯が地面へと食い込んでいく。

 明らかに体重を超えた重量である。


 良く見れば、邪竜の周囲には黒い霧がうっすらと舞っている。


 ――拡狭こうきょうたい。邪竜も覚えたか


 サマエルを目にする前であれば、小手先の技術など覚えようとしなかった。

 だが今、絶対的な力の差を埋めるべく、あらゆる力を吸収し始めたのだろう。


 中央の首の邪竜と視線が合う。


 その瞳からは、サマエルがいる階級まで、必ず昇り詰めるという強い意思を感じる。

 目標は以外は些事さじだと言わんばかりの純粋な意志を。


「……ああ、そうだな」


 邪竜を見ていると思えてくる。

 転生者が人であるかどうかは、さしたる問題ではない。自分は自分だと。


 ルシウスは手段として。邪竜は存在意義として。


 お互いが求める力を得るまで、立ち止まるわけにはいかない。


 最初に交された契約だ。



「行こう、一緒に。誰も比肩する者が居ない高みまで」



 ルシウスは走る。

 目指す先は、驚愕の表情を浮かべている近衛師団長マルク。


「式である邪竜が、式術を使っただとッ!?」


 そして、助走を付けたままシールドチャージを放った。


 はじけ飛び、壁へと激突したマルク。

 壁をずり落ち、うつむいた。気を失ったのだろう。


 ルシウスはすぐに振り返り、術式を発動する。


「何だ!? 背後か!?」

「違う、影から何かがでてくる」

「む、迎え撃つぞッ!」


 近衛騎士団の影から出てきたのは、いにしえの近衛騎士団。

 つまり竜騎士たちである。


 求心力である団長を失い、形勢が傾いた隙の竜騎士たちに羽交い締めにさせたのだ。

 近衛騎士団はうめき声を上げて、背後から掴まれ、落ちていく。


 あれだけいた近衛騎士団全員が、沈黙。


 ルシウスは一番後ろにいたディオンを睨む。

 一歩、二歩と後退したディオン。


「殴ればよい、王候補への暴行は死罪だ」


「……殴りはしません」


 ルシウスの言葉に少し平常を取り戻したディオン。


「そうだ、それで良い。お前はどのみち終わりだ」


 ルシウスは蚩尤の顕現を解きながら、歩く。


 止まった場所は。


 サマエルが開けた大穴だ。



「邪竜、今いる竜騎士たちを連れて、王都に攻め入る帝国軍を薙ぎ払え」


 邪竜は竜騎士の団長と副団長を始めとした精鋭たちを背に乗せると、すぐさま塔から飛び出していった。


 間もなく王都の上空に千のブラッドワイバーンが飛び交うことだろう。



 そして、ルシウスは。



 をかざした。



 視線の先は遥か遠方。

 山の尾根から、黒いまゆのようなものが飛び立とうとしていた。


 魔導船である。


「…………何をしている」


「今から帝国の魔導船を撃ち落とします」


 ディオンの顔が一気に曇った。


「帝国の話を誰から聞いた」


「それを貴方へ伝えると思いますか?」


 そんな話をしていると、空に巨大な魔法陣が浮かぶ。

 空と言っても塔からすれば眼下であるが。


 その魔法陣から次々と魔導船が現れた。


 2年前には目にしなかった大規模転移の技術である。

 また、魔導船も、特級の魔物を生きたまま宙吊りにはしていない。


 驚きはない。


 帝国は人が戦いに明け暮れた『赤の時代』の遺物を掘り起こして、次々と転用している。加速度的に上昇する技術力を、精神世界で何度と無く目の当たりにしてきた。

 そして、常にその技術を十二分に扱う戦帝の力も。


「不可能だ。ここから20km以上は離れている。どんな砲魔を得たか知らないが、狙撃が可能なはずがない」


 右手に魔力を溜めていく。


 ルシウスの右手の周囲に赤い光が灯る。

 込められた魔力に比例するように、赤い光は翼の形を成した。


 一枚の翼が右手の近くに浮かぶ。



「……ディオン殿下。なぜ国を裏切ったのですか」


「何の話だ」


「北部や東部にも人は生きています。交渉に使うような権利書のたばではなく、本物の人が生きている。ましてや、同盟を組んでいた南部まで切り捨てるとは。そんなに他者が信頼できませんか?」


 ディオンは目をそららすばかりで何も答えない。

 それでもルシウスは話を続けた。


「そもそも貴方はなぜ王になりたいのですか?」


「それが四大貴族に生まれ持った者の責務だ」


「つまり王になって成したいことがあるわけではないと」



 更に右手に赤き光の翼が追加される。

 2翼目。1対の翼を成す。



「……それの何が悪い」


「周囲から批判されず、自分の我を通す為に権力を身につける。俗っぽくて分かり易い。ですが、責任も覚悟も背負わず、本当に権利だけを行使できると思うほど王の責は軽いと思っているのですか? 陛下を殺した貴方が?」


 王座の上に腰を掛けたがる者は多いが、真の明君は王座を背負うのだ。


 国を想い、最期には自分の命すら差し出す責任を、嬉々として背負える人間など本来は滅多にいはしない。


 権力をむさぼり、国を停滞させるだけの並の君主と暗君は掃いて捨てるほど居るが、混乱の時代に必要なのは名君である。黒船は到来したのだから。


「……たかだか男爵のような、最下級の貴族に何がわかる。陰謀が渦巻く国政の難航さを知らぬのだ。現に、お前は策にはまったのではないか」


「なるほど。だから自分たちの派閥だけで国政を染め上げようとしたのですね。ですが陛下は、あなた達を排除しようとはしなかった。なぜだか、わかりますか?」


「あの男が愚鈍なのだ。政敵を置くなど」


「いえ、1つの色であることの限界を良く知っておられたからだ。 賛同しかない国政は、権力者にこびを売り、相手を陥れることが得意な人間だけが台頭する腐った治世になるからです。げんに停滞した西部のディオン殿下は、相手を奸計かんけいにはめることは得意でも、成長のための新たな施策や方針を打ち出すことはしない」



 更に右手に赤き光の翼が追加される。

 3翼目。



 ディオンの母譲りの綺麗な顔が醜く歪む。


「き、貴様……」


「ゆえに玉座にある者は、好きも嫌いも清濁をあわせ飲まなければならない。好きな者ならともかく、嫌いな者ですら、そばに置き、耳を傾け続け、同じように評価する。そんな窮屈な頂点に1人、えにえて座り続けるのが王。それを目指すだけで、尊敬に値しますがね」


 それでも腐敗は進む。

 だからこそ、国王は適度に代替わりしなくてはならないのだ。


 王もそれだけは失敗したという自責の念があるからこそ、命を”代償”として差し出したのだろう。


「そこまでわかっているのなら、お前が王を目指せばいいではないか!」


「嫌ですよ」


 王の器とは自己認識の広さ。

 つまり国のあらゆる存在を所有物ではなく、己自身だと認識できるかである。


 だがルシウスにはその才能はない。少なくとも家族や村の仲間たちと、西部の貴族たちを、もはや同等に扱うことはできないだろう。冷遇ならいくらでも出来るが、それは凡庸な王そのものである。


 もしルシウスに適性があるなら王道ではなく、英雄王ゼノンのように力による覇の道。


 すなわち覇王。


 自分のために、国という手段を用いるあり方。

 国のために、自分の人生を捧げ、仁道を引く王道とは真逆である。


 自らのために国を用いるのであれば、周囲の者を納得させるためにも、分かりやすい外敵を示す必要がある。


 その結果、待つのは血と闘争の世界。


 まさに帝国の戦帝が行う所業であり、その先にルシウスが欲するものは、在りはしない。また国を焼くことは、王を裏切ることにもなる。


「ルシウス、お前もそうだ! 自らで考えもしない、動きもしない。なのに、同じ国というだけですべてを依存する愚か者たちなど不要だ。不要なものは切り捨てなければならないッ!」


 ディオンが拳を握りしめて、強弁する。


「北部は身を切って、人も財も出していました。東部は悲しみと病みを抱えながらも、懸命に生きていた。何もしていないのは貴方たちでは?」


「違う! 私は、母上は、何度も話してきた! 戦帝と交渉してきたのだ! この国が存続できるように」



 更に右手に赤き光の翼が追加される。

 4翼目。2対の翼を成す。



 ルシウスの目が冷たくなる。


「国ではなく『自分たちが』の間違いですよね? 国を裏切ったことのどこが外交ですか? 何より、陛下を暗殺した」


「あんな男のことなど……あんな何の覚悟も持たぬ者などッ!」


「覚悟……ならば聞きます。ディオン殿下は、陛下を討った時、自らの手で討たれましたか? どうせ洗脳した誰かにやらせたのでしょう? 少なくともルーシャル殿下は、自ら手を汚しましたよ。責任も取る覚悟で」


 ディオンの表情が歪む。

 これ以上、舌戦では勝てないと悟ったようだ。



「やめろ……あそこには、『船』には母上がいる……西部の貴族たちも……」


「この非常時に秘密裏に敵国の船に乗船している者たちなど、不見識にもほどがある。切り捨てるのが貴族なのでしょう? 切り捨てなさいませ」


「今すぐやめろ! これは命令だ!」


 ディオンが立ち上がり、右手を向ける。

 あまりに力に差が在りすぎることはディオンも分かっているため、砲魔を撃つという脅しだろう。


 ルシウスは魔力を込めることを止めはしない。



 更に右手に赤き光の翼が追加される。

 5翼目。



「ここは……?」


 ディオンの背後で、次々に立ち上がったのは近衛騎士団たちである。

 ルシウスの攻撃により軽い脳震盪をおこしていた程度のため、数分もあれば気がつくだろうと思っていた。


 ディオンがすぐさま近衛騎士団へと命じる。


「今すぐ、ルシウスを止めろ! 今すぐだッ!」


「ルシウス? ディオン殿下……陛下……」


 近衛騎士団長マルクは記憶が混濁しているのか、状況を理解していない。

 他の騎士団たちも同じである。


 ――魅了の術式は解除されたみたいだな


 魅了の術式に掛かっていた間の記憶は消えるわけではない。すぐさまに状況を察するだろう。


「これは命令だ! 今すぐルシウスを――」


 ディオンの言葉を遮ったのはルシウス。



「千竜卿の名において、王国は帝国との戦争状態にあると認定し、交戦権を行使する。すべての騎士団は私の指揮下に降れ」



 混乱する近衛騎士団へと宣言する。



「お前は何を言っているのだ。近衛騎士団が、たかだか男爵の指揮下に入る理由がないだろう! 今すぐ、ルシウスを止めるのだ!」


「ディオン殿下こそ、何の権限があっておっしゃっているのですか?」


「西部の四大貴族の跡取りだぞ、私は!?」


「千竜卿の2つ名と共に与えられた外交特権と徴兵権は、陛下から拝受したものです。である貴方に止める権限はありません」


 外交特権に付いている権利の1つ、交戦権。国の戦争状態を定義し、戦時下における様々な措置を行使できる権限である。


 さらに徴兵権。この国では、戦争時、あらゆる貴族は王の呼びかけに応じて、戦力を提供しなくてはならない。


 そして建前上、王国において一次的な戦力は貴族自身である。


 式を持つ事が強制されるのも、戦力を司るという原理原則があるため。騎士は貴族たちを補佐するという役目に過ぎない。


 この国において、王にのみ許された徴兵権とは、緊急時にでもある。



 つまり王亡き今、戦争状態にあって、この国で最も高い権限を有している者。



 ルシウスである。



 間違いなく王の差配。

 今までの成果を鑑みれば、爵位を子爵に上げることは確実にできた。

 もしかすると伯爵も有り得たかも知れない。


 だが、しなかった。

 伯爵であろうが、子爵であろうが、四大貴族よりは下なのだ。

 この国では覆す事ができない絶対の仕組みである。


 それを超える為には、限定的な状況においてのみ発動できる王権を、2つ名とともに与えるしかない。

 辺境伯が限定的に四大貴族と同等の権限を持つのと同じように。



「ば、馬鹿な……」



 ディオンが閉口する。

 権限が与えられたことは知っている。だが、発動できるはずがないと考慮から外していた。戦争状態になったときにはルシウスは塔の中で閉じ込められているはずだったのだから。


「ディオン殿下には陛下殺害および簒奪さんだつの嫌疑がある。身柄を拘束せよ」



 顔を見合わせる近衛騎士団の面々。

 その中でいち早く動いたのは近衛騎士団長マルク。



「承知しました。千竜卿」



 マルクが飛び乗るように、素早くディオンを取り押さえた。

 絶望に染まった顔を浮かべるディオン。



「……止めてくれ! お願いだ! あの人だけは!」



「貴方が切り捨てた人の中にもいたんですよ。誰かにとっての『あの人だけ』が。貴方は不要なものを切り捨ててきただけだ。自分の大切なものは何1つ切り捨てずに」


 世の中には2択しかない。


 すべてを諦めず、限界を超えていくか。ルシウスのように。

 限界を悟り、何かを諦めるか。ルーシャルのように。


 他者を陥れるだけで何もせず、すべてを得ようなどという都合のいいことはない。


 他者を陥れはしないものの、力をさほど求めず、全てを守ろうとしていたルシウスもある意味で同じであった。それが不可能であることを、サマエルが作り出した世界で学んだのだ。



 更に右手に赤き光の翼が追加される。

 6翼目。3対の翼を成す。



 12翼を持つサマエルにしてみれば全く足りない数であるが、それでも右手に集まった魔力は見えるほどに凝集されていた。


 渾身の魔力を込めた右手に、赤い光の蛇龍じゃりゅうを感じる。



「そんなぬるい覚悟で国を語るな」



 そして、今。


 破滅の光が放たれた。



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