第5話
ぼくの大学生活は、バイト三昧な日々と、付いていくのが精一杯の勉強と、数少ない友達がいたという記憶しかない。あとは身体を動かすのが好きだからスポーツクラブに行っていた記憶だと思う。
でも、薬剤師国家試験に受かったとき、薬科大学生になった時を超えた喜びがあったんだ。
薬科大学生になることがわかったときは、母親は涙ぐんでいたけど、今回はあからさまに涙を流したし、僕も、不覚にも涙目になったし、おじいちゃん、おばあちゃんは号泣だったよ。
当時は働き始めてから、国家試験結果が発表されて、結果がネットで見れたから、職場から実家に電話したんだ。
その夜、薬剤師になった日、に家族4人で飲んだお酒とご飯は美味しかったな。
今でも覚えてるよ。
味は覚えてないけど、喜びとか含めて、4人で過ごした最高の時間だったのかな。
「次は広治の、結婚式だな」
なんておじいちゃん、言っちゃうし、こっちは、おいおい、まだ、働き始めて間もないよ、なんてね。
口には出してないけど。
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