第4話
僕は小さい頃から運動に興味があって、運動部に所属することが多かった。
大会でも圧倒的な力はなかったものの、小さい大会では、それなりの順位に入っていた。
なんとなく、プロテインに興味があったことと、なんとなく、給料良さそうだな、くらいで、頭悪いくせして、薬剤師になろう、なんて思ったんだと思う。
だから高校3年生の受験シーズンはしんどかったし、発狂しそうになったし、事実、何回か家の中で叫んでいた。
何回か、プロテインはたんぱく質なんだから、栄養を学べるところの方がよかったんじゃないか、偏差値はどっちが低いか、なんて調べる時間があったりして、そんな自分に嫌気がさしたりもしたけど。
家から少し遠いけどレベルは低いとされる薬科大学に受かった時は、当時、人生で一番嬉しい瞬間だったし、母親はなんとなく、涙目になっていた。気づかないふりしたけど。
おじいちゃん、おばあちゃんは泣いていたよ。
歳を取ると涙腺弱くなるって言うけど、4人で暮らして来て、その時、少し母親孝行、おじいちゃん、おばあちゃん孝行できたんだなって思ったよ。
学費が高くて申し訳ない、と思う気持ちも会ったけど、実家から通うんだ、許してよ。
ってか、マザコンってわけじゃないけど、優しい母親好きだし、おじいちゃんおばあちゃんは当然大好きだ。
ちなみにおじいちゃん、おばあちゃんは代々、小さい不動産会社を経営していて、今は長男であるおじさんに譲っている。
母親はその不動産会社に勤務していて、不動産会社は社員数人雇っているんだから、そこそこお金は持っているんじゃないかな、なんてゴミみたいな考えもした時期あったけど、薬科大学生になるんだ、薬剤師になれるんだから、そんな考えするくらいは許してよ。
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