6話目

 罰ゲーム当日の土曜日 、黒神は憂鬱な気分で朝を迎え、朝ごはんを食べ終え、玄関へとむかう。


「母さん、今日遼の家で泊まってくるわ。明日に帰ってくる」


「わかったわ。失礼のないようにね」


「はーい、行ってきまーす」


「いってらっしゃい」


 ドアをあけると、そこに四宮と雅空が待っていた。


「ご丁寧にお出迎えですか?」


「いや?逃げるかもしれないから」


 当然二人は私服。最近ではすこしずつ夏に近づいているためか少し熱い。そのため雅空は、ラフな半袖の上に薄い服を羽織っていて、長ズボン。四宮は、お嬢様なだけあって気品のある白のワンピースに見るだけでたかそうなネックレスだけだ。かといってザ・派手!というものではなくあくまで四宮の綺麗さを際立たせるものであった。それだけでも、女優以上に気高差があるのは、四宮の容姿と立ち振る舞いだからだろう。


「さぁ、お二人とも行きましょう?夜桜さんのお家へ」


「オーケー」


「へーい」


 雅空と四宮、足取りは軽くいかにも楽しそうだ。しかし、その逆の黒神の足取りはおもかった。




 歩くこと10分と少し、三人は夜桜家についていた。そしtれ、その中でも一人を除いて、夜桜家の敷地内に入ろうとしている。


「ちょ、ちょっとまってくれ」


 そういって二人を呼び止めてたのは普通の一般人である雅空である。そして、なぜ二人を呼び止めたかというと


「夜桜さんの家ってこんなにデカいの?」


「そうだけど、どうした?」


「いやいや、夜桜さんの家がこんなに大きいとは知らないし、なんでそんなに二人は落ち着いているんだよ!特に黒神!」


「なんでってそりゃあ、慣れてるからとしかいえないな」


 黒神も一般家庭で生まれ育っているが、遼の幼馴染みでもある黒神は小さなころから夜桜家にいっているため驚くことはない。


「私はこういう家はいやというほど見てきたからかしらね」


 四宮に限っては四大財閥の一つ四宮家の令嬢なため本人もいった通りいやというほど見てきたのだろう。


「とりあえず驚いたのはわkったからさっさと玄関まで行こうぜ。ただでさえ広いんだから」


「そ、そうだな」


 そうしてやっとのことで三人は玄関へと向かっていく。



「「「いらっしゃいませ、四宮様、朝田様、黒神お坊ちゃま」 」」


 ドアをあけると、そこには夜桜家の従者たちが左右に並んでいた。


「ようこそ、いらっしゃいました。黒神お坊ちゃま、四宮様、朝田様」


 そう言って一人の高齢な執事が出てくる。


「おはよう、じいや。そして、その呼び方はやめておくれ」


「それは、失礼いたしました。黒様」


「黒神、その人は?」


「申し遅れました、私、この屋敷の執事長をしているものであります。東雲しののめ 佐助さすけともうします。気軽にじいやとお呼びください。早速ですが、黒様はあちらで着替えてください。従者を控えさせておりますので。四宮様と朝田様は私についてきてください」


「またな、黒神」


「それでは、楽しみにまっていますわ」


「んじゃな」


 そうして着替えるとこにきた黒神は、一人のメイドが持ってきた執事服を見て


「なんでこんなに本格的なんだよ。はぁ~」


 そんな愚痴をついていた



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