《朝から修羅場そしてパーティーのこと》

朝、ご飯を食べていると、

「ミ・ズ・キ!何勝手に私のご飯つまみ食いしてるの?」

急に修羅場となった。えっとスフウさん?ちょいと落ち着きません?

「はぁっ?」

うん、怖い。はっきり言ってめっちゃ怖い。食べ物の怨みは恐ろしい。絶対にスフウを怒らせないようにしよう。思い出したようにエルクが

「そういや、兄貴言ってたわ。一回後輩のご飯勝手に食べて半ば本気で殺されかけたって。スフウのことのような気がしてきた。」

何やってんの?アルフレッドさん?するとミズキが

「えっとスーちゃん、」

何言うんだ?

「本当にすいませんでしたー!!」

見事なまでに完璧な土下座を披露するのだった。というか土下座してる人初めて見た。



この出来事の後日談としては確かミズキがスフウに料理を1か月奢ることになった記憶がある。なお、ミズキはお金がまた減ると落ち込んでいたが。











閉話休題それはさておき

パーティー名とリーダーを決めることになった。

「ジャンケンで決めよう。」

へっ?この世界にジャンケンあるの!?

「ミズキ、俺の地元にもあったんだけど念のためどういうやつか訊いていいか?」

「いいよ!」

ミズキが言うには

__________

🤘弓

🫱盾

👉刀

弓>盾>刀>弓

かけ声:いっせいのーでジャンケンポン

__________

らしい。ジャンケンthe異世界バージョンって感じかな。指の形が無理した感あるけど気のせいか?

「いや、ちょっと待って!決め方雑!?」

「それならスーちゃん、やる?」

「年上3人で決めてよ。」

ん?なんか違和感が?

「それじゃあやるぞ!負けたやつがリーダーな。」

エルクが言う

「「「いっせいのーでジャンケンポン」」」

俺   🫱

ミズキ 👉

エルク 👉

スフウ 🫱

「「うわぁー!」」

ミズキとエルクが叫ぶ。

「勝った...」

ボソッとスフウが言う。

俺はリーダー回避が成功して万々歳である。

「「いっせいのーでジャンケンポン」」

ミズキ 👉

エルク 👉

「「あいこでしょ!」」

最後「しょ」でいうタイプか。

ミズキ 🫱

エルク 🫱

「「あいこでしょ!」」

ミズキ 🤘

エルク 🤘

「「あいこでしょ!」」

ミズキ 🤘

エルク 🤘

「「あいこでしょ!」」

ミズキ 👉

エルク 👉

「「あいこでしょ!」」

ミズキ 🤘

エルク 🤘

「「あいこでしょ!」」

ミズキ 🫱

エルク 🫱

「どんだけ続くんだよ!」

この後何回も続きようやく

「「あいこでしょ!」」

ミズキ 👉

エルク 🤘

「か、勝ったー!」

「負けタ...。」

何はともあれリーダーは決まったのだった。

「で?パーティー名どうする?」

「とりあえず案だそう。」

俺は言った。

そして

「...」

「...」

「...」

特に何も出なかった。

「他のパーティーだったらナントカのナントカが主流だよね。」

まあ、確かに

ドラゴンの名前使うとかどうだ?都市名だってドラゴンに因んでるからよ。」

えっそうなのか?

「竜の名前一気に言っていい?」

「いいけど。」

「月竜、火竜、水龍、日竜、風竜、闇竜、地竜、時竜、霧竜、木竜、雷竜、雲竜、海竜、氷竜、炎竜、岩竜、砂竜、ra...」

あれ?これいつまで続くんだ?

「ちょい待て、待て!さすがは本職って感じするけどひとまず終了してくれ!」

エルクが止めてくれた。

「まだあるのに...」

ミズキは不満そうに言った。まだあんのかよ!

急にスフウが

「そういえば属性はなんなんですか?」

と訊いてきた。

「俺は水」

ギルドカードで確認したから間違いない。

「私も」

「オレは火かな。遺伝的にも。」

で、スフウは?

「えっと...風と光」

エルクが叫んだ。

「え———!?マジで?2属性持ち?!」

反応から見るに珍しいみたいだ。

風月ふうげつとかどうですか?」

急にそれっぽいの出してきた!?

「決まらないし、もうそれでいいじゃん!」

ミズキ適当だな。で、エルクは

「理由は?」

と訊く

「えっと...ミズキの契約竜が月竜ムーンドラゴンでカイさんの契約獣がグリフォンだから。」

す、すごい。ちゃんと考えてる。何にも案出してない俺らよりすごくないか。もうリーダーやってくれよ。

「無理です。というかやりたくないです。」

キッパリ断られた。



そしてそのままスフウが出した『風月』が採用された。


そういや結局エルクの出したドラゴンの名前を使う案いつのまにかボツになってたな。

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