《レベルの上がり方と事情》

依頼クエストはスライム討伐でいい?」

「大丈夫。」

ースライム討伐後ー

「おかしいだろ!レベル7であの強さは異常だろ!」

ギルドをでた瞬間もう我慢できないといった感じでエルクに叫ばれた。ギルドカードを見てみると

「15になってる。」

「はっ?」

「ちょっとかいくん、レベルというのは生きていれば絶対に上がる物だからレベル低いのは上がるための経験値の上限が高いと思ってたんだけどレベルの上がりは速いってどういうこと?」

「...知らん。」

スライムってこんなに上がるの?それにしてもスフウって職業ジョブが双剣使いっていうのガチだったんだな。めっちゃかっこよかった。

「カイにもツッコミどころ満載だけどスフウ、」

「?」

「お前速いな。目で追えねえよ。短剣の扱いも上手いし。」

確かに速い。

「短剣の扱いが上手いのは師匠のおかげです。師匠にいろいろ教わったので。」

ちょっと嬉しそうに言う。その師匠尊敬してるんだろな。

「なんかすごい人だな。」

和やかだなあー。

「そういえばかいくん?」

「なんだ?」

「ここに来る前どこにいたの?」

全然言ってなかったな。別に隠しても意味ないから、言ってもいいか。差別はしないタイプだろうし、してきたら止めるかどうか考えるだけだ。

「えっと実は俺、シュドラニア王国でいざこざに巻き込まれて。」

この国の名前は後で知った。

「ちょっと待って、かいくん。この話を道でするのはさすがにやばい。場所変えて草原にでも行こ。あそこ人少ないし。」

ー移動ー

さすがに異世界から勇者召喚されて来たと言っても信じてもらえない気がしたので、そこだけ省いて説明する。

「端的に言うと王都に呼び出されて、職業ジョブ聞かれて答えたら『なんだ、その役に立たなさそうな職業ジョブは。出て行け!』みたいなことを言われて追い出された。」

うん、嘘は言ってない。あれっ、そういえばなんであの野郎急に自分の国の言葉じゃなくて勇者語日本語でしゃべったんだろう?

「うわー、出た。そこの職業ジョブ差別。聞いただけで判断せずに調べろー!」

我が身のように怒ってくれるのはちょっと嬉しかった。

「それにしてもシュドラニア王国って噂に違えずひでぇ国だな。」

国民からも評判悪いのか。終わってるなこの国。

「ちょっと待ってください。カイさんこの国どこかわかってますか?」

「えっ、シュドラニア王国だろ?」

「違いますよ。ここレオマール国ですよ。」

えっ?えーーーーーーーーーーーーーーーーー?!?

「気づいてなかったのかよ。あれっ?お前関門通ったか?」

「通ってないけど。」

「どうやって来たの?!」

「王都出て(以下略)武器屋出てから真っ直guってあーーーーー!」

「どうしたの?」

「そういえば最初入ったときと出たときの景色が変わってた。」

「えっと話の内容整理したらこんな感じですか?」

__________

武器屋に入る→店主に商品を貰う→店主にギルド行くまでの道を教えてもらう→出る→真っ直ぐ行ってギルドに着く

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

そうなんだけど...

「記憶違いではないんでしょ?」

「まあな」

「この話保留にしませんか?考えても分からないし。」

それもそうだな

「それにあそこ、職業ジョブ主義とか人間絶対主義とかあって嫌なんですよ。師匠と行ったとき変な目で見られたので余計に。」

確かに獣人とかいなかったな。人間しかいなかった。

「あと、人間はともかく、奴隷制あるし、獣人とかを容赦なく実験台にして使うから。まあ、他の国でも奴隷に人権はないとか言ってるからおんなじものかもしれないけど。それに比べてレオマール国は奴隷とか禁止されてるから平和でいいよ。」

ミズキがそう言う。顔が若干曇っている。

「なんかあったのか?」

「えっ?あっ、なんでもないよ。別に。」

明るく言ったが無理にしてるように見えた。俺は気づいていなかったがその時スフウが心配そうな顔でミズキを見つめていたのだった。

「そういやカイ、お前見たところなんでもできそうだけど何が得意の武器か?やっぱりよく使ってる木剣か?」

「俺か?俺は武器じゃないけど合気道がいちばん得意だな。」

「アイキドウ?」

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