《〇〇を助ける》

昨日、リカバリー草を10本採ってきただけで6000セントもゲットしてしまった俺、港川海は次の依頼クエストを受けることにした。ちなみに“セント”はお金の単位である。日本円に換算するとこうなる。

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1セント=100円=銅貨1枚

100セント=10,000円=銀貨1枚

10000セント=1,000,000円=金貨1枚

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

銅貨100枚=銀貨1枚

銅貨10,000枚=金貨1枚

銀貨100枚=金貨1枚

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なので60万円稼いでしまった事になる。薬草高けー!金銭感覚がおかしくなるような気がしてきた。

ーー それはさておき ーー

今日受ける依頼は昨日もやった

「スライム討伐」

である。スライムにはいろいろな種類がある。例えば「メタルスライム」「うさぎ型スライム」「バルーンスライム」など、とにかく多い。スライム学という学科まであるぐらいなのだ。この世界がどれほどスライムが多いか分かるだろう。今回は普通のスライム「ノーマルスライム」を討伐しに来た。スライムを生まれて最初に食べたもので種類や色が変わる。なので草原エリアは緑系統、茶色系統なのである。スライムを20匹ぐらい倒し、解体していると何か視界の端におかしなものが見えた。ん?

「デカっ!」

そうめっちゃでかいスライムがいたのである。素人の俺にも分かる。絶対に普通のスライムじゃない。王冠載っけてるし。あの国際的RPGのキングスライムかよ。あの個体を次からキンスラと呼ぶことにしよう。ギルドに帰って報告しよう、そう思ったそのときだった。キンスラが鳥系の魔物を襲おうとしていたのである。最悪なことにまだそいつは自分が狙われていることに気づいていない。

「キシャー」

「クルッ!?」

やばい、助けなきゃ。いくら弱肉強食の世界だからっていっても見捨てれない。今思えば自殺行為だがキンスラにタックルして攻撃を止める。

「お前、余の食事を邪魔しよって!まぁいい。お前から食ってやる!」

しゃべった?!やベっ!もう目の前にきてる。木刀をがむしゃらに振りまわす。そして王冠にぶち当たる

バゴッ

「ギャー。」

キンスラが断末魔の叫びをあげる。あれっ?死んだ。あっ!あいつどこ行った?よかった。生きてた。

「クルゥ〜」

それにしてもキンスラの魔石でかいな。王冠ひしゃげてるけど大丈夫だろうか?なんかいろんなことが一気に起きて頭がパンクしそうだ。帰ろうとするとさっきの子がついてきた。

「別についてこなくてもいいんだぞ。」

「クゥー!」

翼をバサバサさせて抗議している。意地でもついてくるつもりのようだ。そのままギルドに連れて帰るとヨンソクさんが

「ちょっと待ってください。何グリフォン連れて帰ってるんですか?この魔石と王冠はエンペラースライムのものじゃないですか。あなたノーマルスライム討伐しに行っただけでなんでこうなるんですか?」

どうもこうもこっちが聞きたいのだが?それにしても

「こいつグリフォンなんですか?」

道理で鳥じゃないなとは思ったけども

「クァ〜」

「それ今気づいたんですか?!それにエンペラースライム何倒しちゃってるんですか。これキングスライム・クイーンスライムの上位種ですよ。それもCランク。もうあなたBランクでもやっていけますよ。ちょっと待っていてください。」

そう言うとヨンソクさんは奥に引っ込んで行った。しばらくすると戻ってきて

「カイさん、もうあなたはDランクにします。」

えっ本当ですか!でもなんか諦めてません?

「よう、カイ。お前このままSランクまでいけるんじゃないか?そのままいっちまえ。」

「それは無茶ですよ。アルフレッドさん。」

そんな会話をしていると、急に話しかけられた。

「まぁこの子、君に懐いてるから契約してみない?」

えっ誰?この狐耳の子?

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