第11話続・佐渡島

鹿波と英輔の再開を撮り終えた椿は、その日佐渡島にいるスタッフたちに連絡を取った。

スタッフたちは懸命に捜索したものの、結局カスミさんを見つけることはできなかった。

これ以上の捜索は不可能と判断した我々は、鹿波さんと話し合い捜索を打ち切ることにした。

「母には会えなかったけど、父に会えてだけでも良かったです。本当にありがとうございました。」

鹿波さんは我々に深く感謝した。

そしてドキュメンタリーの撮影中のさなか、我々に一本の電話がかかってきた。椿が受話器を取る。

「はい、もしもし?」

「あの、そちらで加藤カスミさんを探しているという話を聞いて、お電話しました。」

「えっ?もしかして、ご存知ですか?」

「・・・あたしが加藤カスミです」

驚愕の電話だった。

「ご本人で間違いないですか?」

「はい、鹿波と会わせてください」

「わかりました・・・!」

そして椿は鹿波さんに連絡し、椿と鹿波さんとスタッフ道草を連れて再び佐渡島へ飛んだ。

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