第12話「つるまなきゃ何もできない」

「それじゃあ寧々、学校行ってくるよ」


「行ってらっしゃい、秀吉様!

今日も早く帰ってきてくださいね!」


「うん!分かった!」


ブオンッ


瞬間移動で自宅から

教室の目の前に着いた俺。

中へと入ると

俺はある異変に気付いた。


自分の机と椅子がなくなっているのだ。


(……ふ~、またか………)


その場で立ち尽くす俺。

そしてその様子を教室内にいる連中が

クスクスと笑いながら見ている。

するとその中の1人の男子生徒が

俺に向かって叫びだした。


「おい狸猿ぅぅぅ~!!

オメーの席屋上に置いといてやったぞ~!!

猿は高い所が好きだろぉぉぉ!?」


「「「ギャッハッハッハッハッハ!!!」」」


ソイツの発言により教室内で爆笑が起きる。


ちなみに今の発言をした生徒の名は

佐藤克昌(さとう かつまさ)。

1年A組、出席番号12番、テニス部所属。

尋常じゃないくらい猿顔で

身長はもの凄い低い"160cm。


また、コイツは絵に描いた様な

"つるまなきゃ何もできない人間"である。

どういう事かと言うと

このウジ虫は1人でいる時は

俺に対して何もしてこないのに

今みたいにクラス内で

複数の仲間達といる時は調子に乗って

俺に対して嫌がらせしてきたり

馬鹿にしてきたりする。


(佐藤………こいつには今迄散々

嫌がらせをされて

心を傷付けられたぜ………

ちょうどいい機会だ……

今クラス内の連中が見てる前で

凄惨な目にあわせてやる)


俺はスタスタと佐藤の元へと歩み寄る。


「ちょ!?

こわこわこわ!何何何!?」


俺が近づいていくと

周りからのウケ狙いで

わざとらしい反応を見せる佐藤。


「………佐藤、俺の席戻せよ」


「サトウ、オレノセキモドセヨ」


佐藤は俺の発言を

ふざけた感じでリピートして

周りから笑いを誘う。


「「「ギャッハッハッハ!!!」」」


そしてそれに笑う周りの低能ども。


「……佐藤……これが最後の警告だぞ……

今すぐ俺の席を戻せ」


「コレガサイゴノケイコクダゾ……

かっけぇwwww」


「「「プッ……!」」」


「……仏の顔も三度までだぞ……

今すぐ……席を戻せよ……」


「だが断る…」


ズビシッ


佐藤がクソ程面白くない

某漫画キャラのモノマネを披露した瞬間

俺は奴の両目に指を突っ込み

そのまま眼球をくり抜いてやった。


「あああああああああああああ

ああああああああああああああ

ああああああああああああああ

ああああああああああああ!!!!!!」


悲鳴をあげる佐藤。


「押忍!!!」


バキャアッ!!


俺は眼球くり抜き後

間髪入れずに

正拳突きで

佐藤の頚椎を破壊した。


ドサッ


「………あ……ああ………ああ……」


床に倒れ

ピクリとも動かなくなる佐藤。


ザワザワザワ


「………お……おい……

何か………ヤバくねぇかこれ……」


「だ……誰か……救急車呼べよ………」


ざわめきだす

周りにいたカスども。


ガラガラガラ!


「お、おい!!

何だ今の悲鳴は!?」


佐藤の悲鳴を聞きつけて

1学年の生徒指導担当の

"高木"が教室内へと入ってきた。

ちなみに俺はコイツに対しても

恨みを持っているので

近い内に復讐しようと思ってます。


「せ、先生……!!佐藤が……!!」


教室内にいた生徒の1人が高木に

佐藤の事を伝える。


「佐藤……?

!!!さ、佐藤!!!」



高木は両目を失い

床に倒れてる佐藤に気付き

慌てて駆け寄る。


「佐藤!!!しっかりしろ!!!佐藤!!!

お、おい!!!

一体誰がこんな事をやったんだ!?」


高木が質問すると

教室内にいた生徒全員が

俺に向かって指を指す。


「たぬ…徳川……!!

お前がやったのか!?」


(このボケ、今絶対狸猿って

呼ぼうとしたろ………)


「おい!!!聞いてるのか!!??

お前がやったのか!!??」


「うん」


「ッッ……!!」


俺が返答した数秒後くらいに

このクラスの担任のババア教師

"長野"も教室へ入ってきた。

ちなみに俺はコイツの事も恨んでる。


「高木先生……?

一体どうしたんで……佐藤!!??」


佐藤に気付き

慌てて駆け寄る

羊水腐敗系バカマ◯コ。


「佐藤!!!しっかりして!!!佐藤!!!

高木先生!!一体誰がこんな事を!?」


「徳川がやったそうです……」


「徳川が!?」


「長野先生……救急車と……

それから佐藤の両親に連絡を……

私はこの馬鹿を指導室に連れていきます」


高木は俺の腕を

ガッと掴んで引っ張る。


「来い!!!!!」


俺はそのまま

生徒指導室に連行された。

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