第13話「豚教師」

ガラガラガラ


高木に引っ張られ

生徒指導室に入れられる俺。


「そこに座れ」


「はえ?」


「座れって言ってんだ!!!!!」


「ああ!?」


バキャアッ!!!


ドシャアンッ!!


俺は4割程度の力で

高木の顔面を殴った。

それにより吹き飛び

近くにあった机の角に

腰を強打する高木。 


「ぐっ………!!こ、腰が……!!」


「……うるせぇんだよてめぇ…

耳元でいきなり大声出すんじゃねぇよ…

……なぁ……お前っていつもそうだよな……

生徒を指導する時は

そうやってすぐに怒鳴り付ける

そうすりゃビビって

言うこと聞くと思ってんだろ?

全く……絵に描いた様なクソ教師だな……」

 

「ハァ……ハァ……お前……

何なんだその腕力は……!?

いや……そんな事よりもお前……

この先どうなるか分かってるのか……?

佐藤をあんな目にあわし

挙げ句には教師の俺にまで

こんな事をして………

退学……いや、もっと重い処分……

少年院行きもありえるぞ……!」


「あ~平気平気、チートで何とかするから」


「ちーと……!?何を言ってるんだ貴様……!?」


「うるせぇよ豚、それよりいい機会だ

今この場でお前に復讐してやる」


「復讐……!?何を言ってる!?

俺が何をした!?」


「忘れたのかよてめぇ……!!!」



今更だがここで高木について紹介する。


高木弘士(たかぎ ひろし)。

45歳、担当教科は体育。

体型はデブ。

俺がコイツを恨んでる理由は

陰で生徒達と一緒になって

俺の事を狸猿と呼んで

馬鹿にしていたからである。

そしてもう一つ、ある日の体育の時間

校庭に生徒を集めて座らせて

授業の説明をしている時に

俺は説明してるコイツの顔を見ないで

下を向いていたという理由で

他の生徒達が見てる中

その場で立たされて

ガチギレされたからである。

その時の様子をここに詳しく

書き起こしたいと思う。


~ある日の体育の時間~


「………徳川~……お前

俺が説明してるっていうのに

さっきからず~っと下向いてるね~」


「……え?あ…は、はい……?」


「凄いね~……

みんなちゃんと俺の顔を見て

聞いてるっていうのに

1人だけ自分の世界入っちゃて……

俺の事、完全にナメてるよね~?」


「いえ、そんなつもりはありませんでした

すみません」


「……ああ!?何だその軽い感じは!?

お前ちょっと立てゴラ!!!!」


立たされる俺。


「今のが謝罪する時のトーンか!?

ボケ~っとした感じで言いやがって!!

お前には誠意ってものが一切ないのか!?

大人ナメんじゃねぇぞクソガキ!!!

この学校から消すぞ!?ああ!?コラ!!」


という感じだ。

それと補足だが俺以外にも

下を向いていた奴は複数いた。

なのになぜか俺にだけキレた。

なので俺はこの豚を絶対許さん。



「………高木……お前とりあえず

俺に土下座しろ」


「はあ!?」


ガキャンッ!!


「ぐあっ……!!!」


俺は高木の「はあ!?」に

最高にイラつき

近くにあったパイプ椅子で

頭をやや強めに殴った。


「ぐうっ~……!!」


高木の頭からは

血が流れ落ちる。


「おい豚、あんまナメた口聞くなよ?

今の俺はお前なんか小指一本で

殺せるくらい強いんだからな?

次、今みたいな発言したら

マジに殺すからな?

分かったらとっとと土下座しろ

そんで俺に謝れ

生徒達と一緒に陰で秀吉様の事を

馬鹿にしてすみませんでした

体育の時間に理不尽にキレて

すみませんでしたってな」


「……クソガキめぇ………!!

ふざけるな……!!」


「………それがアンサーか………いいぜ……

チートON"ハゲ"、チートON"全裸"

チートON"ま◯ぐり返し"

チートON"肛門と口の位置チェンジ"

チートON"勃◯不全"、チートON"エイズ"

チートON"自宅全焼"

チートON"火災保険おりない"

チートON"母親がマルチにハマる"

チートON"父親が男と不倫"

チートON"右目視力が0.08"

チートON"手取り8万円"

チートON"退職金30円"」


俺は過去にないくらい

怒涛のチートラッシュを行った。

それくらい高木に対して

怒りが凄かったのだ。


「!?!???!!?

どうなってるんだこれは!!??!?」


高木は自分の身に起きた

突然の異変に戸惑いを隠せない。

というか肛門と口の位置替えたから

ケツが喋ってる。マジウケる(笑)。


「さて、ダメ押しといくか

チートON"北海道産大根"」


俺の右手に北海道産の

新鮮な大根が出現。

そしてそれを使って高木しばき開始。


「謝れゴラ!!!

謝れ謝れ謝れゴラ!!!

俺に謝れ謝れ俺に!!!

とっとと謝れ

さもなきゃ殺す!!!」


俺はリズミカルに

ま◯ぐり状態の高木を殴りまくった。

そして5分くらいした後に

高木は情けない声で俺に謝罪をした。


「勘弁してくれぇぇぇぇぇ!!

俺が悪かったですぅぅぅぅぅ!!

申し訳ございませんでしたぁぁぁぁぁ!!

お許しください秀吉様ぁぁぁぁぁ!!!」


「いいよ!」


「ありがとうございます!!

ありがとうございます!!」


「ウソ」


「!?」


「チートON"宇宙転送"」


高木は宇宙空間に転送された。

そして約1ヶ月後に

ま◯ぐり状態のまま

鉱物と生物の中間となった状態で

火星付近を彷徨っているところを

NASAの宇宙探査機によって発見された。

ちなみに高木は

二度と地球へは戻れなかった。


「あ~、超良い気分だわ!!!

復讐ってホントサイコー!!!

気分上々!!!

……あ……そうだ……佐藤の件忘れてた……」


俺はその後チートを使って

この学校及び学校関係者の頭から

俺が佐藤に対してやった行為の

記憶を消去し、新たな記憶を刷り込んだ。

佐藤は俺にやられて

ああなったのではなく

野生のグリズリーに襲われて

ああなったという記憶だ。

これで俺が罪に問われる事はない。

めでたしめでたし。

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