マイナスのお金

こんにちは、○○国へようこそ。

はじめて我が国へいらっる方へ、注意すべきことをまとめましたので、最後までお読みください。

知らなかったことで不便をおかけすることがないようにするためです。


○○国のお金

まず最初に言っておかなければならないのは、我が国の紙幣は負の値を持つということです。

交換レートはドルペッグ制をとっていて、1○○ドル=1アメリカドルですが、紙幣の額面はことなっています。

-1ドル紙幣、-5ドル紙幣、-10ドル紙幣、-20ドル紙幣が主に使われています。

マイナスの額面というのは他国に例をみない我が国独特のものですので、ご注意ください。


例えば3ドルの商品を購入する場合、アメリカドルを使用する場合は商品と引き換えに3ドル渡すのですが、マイナスの額面の紙幣を使う場合は-3ドル分の紙幣を商品と一緒に受け取る必要があります。

注意が必要なのは、硬貨は他の国と同じであるという点です。たとえば1ドル50セントの買い物をする時には、-2ドルと50セントを受け取ることになるので、少しややこしく感じるかもしれません。

ほとんどの商店でアメリカドルも使えますので、慣れない場合はアメリカドルの使用も選択肢に入れると良いでしょう。


なぜマイナスの額面の紙幣という他国に例がないものが存在するのかというと、ベーシックインカムが憲法に義務付けられたことに始まります。国民の圧倒的賛成によってベーシックインカムを支給することが憲法に記載されて、政府は実行の義務を負うことになりました。しかし、早々に財源問題が起きたので、金額が減らされ、ついにはマイナスになってしまいました。

当初は銀行手続きでのマイナスに過ぎなかったのですが、マイナスのベーシックインカムは憲法違反であるという裁判結果がでてしまいました。ベーシックインカムにより支給されるお金は、現実に存在する紙幣によって可能であるものでなければ憲法に反するというのが裁判所の判断でした。その結果として、マイナスの額面の紙幣が誕生したというわけです。


最後に、このパンフレットに同封された-1ドル紙幣は本物です。釣り銭として使用する他、お土産として持ち出すことも一定額までは可能ですが、申請と持ち出し税が必用です。


それでは○○国をお楽しみください。



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