第7話 そんなことってある?⑦
しかしよくよく考えてみれば、悪い話でもない。
恋人がいたり結婚していたりする知り合いからの容赦ない「蝶々、恋人いないの?」攻撃に対する分岐で、
いないよ(紛れもない事実)
いるよ(嘘)
いたよ、けど別れた(見栄)
の選択肢の他に新たな「美系と同居してる」という嘘ではない防御が可能になる。
本当は恋人ではないけれど、まるで恋人と同居しているかのような完璧な装備を身につけた私は、前者三つの悲しくなる回答をこれからは回避出来る。
お仕事と趣味で地球外生命体一人を養うことは、出来なくはないだろう。嫌いな家事をやるとかってでてくれているのなら喜んで養いたいくらいだ。
いいえ、野薔薇蝶々。いや、それ以前に人として地球外生命体を居候させていいの?。
人助け…にしては私が(家事全般)助けられる感じだし、出会ったばかりの謎に包まれた地球外生命体に危機感を持っていないことも終わってる気がする。
まあ後者に関しては問題ないわ。人を見る目には自信があるの。
けど、地球外生命体を居候させるなんて前代未聞だわ。
自分の置かれている状況は飲み込めたし、意外にも我の強いこの地球外生命体は、もう既にうちに馴染んでしまっている。出ていくつもりはなさそうだ。
「いいわ、居候することを許す。私としても助かることばかりだし」
「わぁ、本当ですか」
「ただし、ルールを決めましょう」
「ルール、ですか」
多くなりそうなので、ノートに書き記すことにした。
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