第12話 冒険者ランク昇格と、シリウス兄さんにだけ将来のお話をする


 前の日、気持ちのわりぃーGを殲滅したアレウスは気持ちのいい朝を迎えた。そんな俺は、次の日気持ちがピョンピョンはなるような気持ちになりながら冒険者ギルドにクロとともに向かった。


 すると、一般職員に紛れたギルマスのラキエスに呼び止められた。


「アレウス君。今少しいいかな?」

「今。大丈夫だよ」


「アレウス君。昨日、クロと一緒にゴブリンを500体以上倒したね」

「うん。Gならクロと一緒に倒したぞ」


初めて見たゴブリンは日本にもいたあのGより気持ち悪く名前を出すのもアレウスは嫌になってしまったようだ。


「ゴブリンを。512体倒していたから依頼を同時に連鎖して複数達成した扱いになるから。アレウス君は、Dランクに昇格だおめでとう」


「へぇ。それは嬉しいな」


「じゃぁーギルドカード更新しといたから。これからも冒険を楽しんで来いよ」


そうラキエスに言われた。良くわかってんな~とそう思った。


そして少し遅い時間に、目ぼしい依頼を探していく…がなかったので、今日は家に帰ることにする。


 家に帰った俺は、シリウス兄さんのところに遊びに行った。

慣れた手つきで扉をノックせずに入る。


「シリウス兄さん遊びに来たぞ~」

「あ。アレウスかゆっくりしなよ」


 と兄さんが言ってくれる。いつも父や母から逃げるときに匿ってくれる優しい兄さんが、セリナール王国の次期国王になるので、、この国は安泰だ。なので、この兄さんだけには俺の計画を教えてもいいかもしれない。俺は王子をやるのは疲れてしまって、ほかの貴族や王族のパーティーではピリピリしていて俺の柄に合わないと感じてしまった。


「シリウス兄さん。これから話すことは秘密にして協力者になってほしい」


 俺は、家族の中で一番信頼しているのはこの兄だけだ。姉のユウリは口が軽いから言ったもんじゃない。


「どんな内容だい。それ次第ではいいよ」


おそらく悪いことをしないのなら、協力してくれることだろう。


「実は。俺は冒険に出たくて10歳くらいになったらクロと行こうかと考えている」


本当のことを言ってみることにした。


「え?アレウスそれは本当かい?兄心としてはまだ10歳じゃ小さいんだし、行かなくても…」


シリウス兄さんは俺を心配して言ってくれているんだよな。だからこそ、素直に嬉しい。


「でも、このことは前から考えているから変えるつもりはないよ」


俺に行かないという選択肢はないのだ。だから理解してくれ。


「わかった。なら僕にだけ無事だということの印として手紙をくれれば協力するよ心配だから」


 と両省の返事をもらえた。これで俺がマリン皇国に行く時も見つかるのに時間稼ぎができるはず。そしたらゆっくり旅ができて安全なはずだ。


そして、アレウスは冒険の準備を着々と進めていくのであった。
















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