第三章第ニ話

「頼君」


それは急に聞こえた。前よりとてもはっきり聞こえるようになった。


「行くか。」


省略。

「よし、」


最後の階段を登り、今まで下に向けてた顔を

前に上げる。すると、


「頼君」

「懐」

「きょ ジジッ は に の」


ジジジザアアア-!


「はぁ!はぁ、はぁ、ふー」

ギリギリ戻れた。あぶねぇ!

「そういう事か」

あのクソみたいな何かを失わなきゃいけない

未来と今の所に行く所だった。

それはやだ。


せっかく幸せになったんだ。


俺はこのまま幸せに生きていくぜ。

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