第四章

あれから、俺は大木桜の所には行かない。


はぁ…。ダメだ。気持ちを切り替えないと。

なぜなら今日は、妹の十五の誕生日だ。


「ハッピーバースデートゥーユー♪」


と歌い、妹の誕生日を祝う。

「おめでとう!」

プレゼントを渡す。


あぁ。そういえば、

「懐が、妹になってからもう十年か。」

義妹となったのは俺と懐が五歳の時だ。

今でも、記憶に深く残っている。

「何言ってるの?私もう十五歳だよ。」

「ん?う、うん?何言ってるの?」

あれ?話が上手く噛み合ってる。

「覚えてないの?懐、五歳の時に俺の義妹になったんだよ」

「・・・・・・」

「懐?」


「ぇぇぇぇぇえええええええええええええ!!!」


「どうした!?」

「私と、お兄ちゃんって、義理の兄だったの!?」

「そうだけど…」

「何で教えてくれ無かったの!?」

「いや、知ってたと思って」


この後、懐は頭がこんがらがったのか、

部屋に戻って行った。

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