第2話 来訪者らしい

門をくぐってすぐの駐屯所?的なところの応接間に案内されて説明されたのは異世界からやってくる来訪者と呼ばれる存在。

この世界の創造神であるアリストテレス(世界史で出てきた哲学者?と同じ名前かよ)の加護を持つらしく来訪者が世界の摂理に反する罪を侵さない限り護られるらしい。

ちなみにあの岩も加護があるらしく近くには弱いモンスター代表のスライム位しか近寄れないので安全だったとか俺の苦労は!?

人族は近寄れるが岩に触れる事は出来い結界のようなものがある為、岩に触れる=来訪者という事だそうだ。

ちなみに各国のどこかしらに必ず1つ以上加護の岩は存在するという事だそう。


来訪者本人の嫌がる事をした場合は神罰が降るそうなので本人の生活が安定するまでは少し生活に余裕のある平民位の暮らしはさせて貰えるらしくそのままヒキニートになる来訪者も居たらしいがさすがに5年ほどで援助を打ち切った時は神罰を覚悟したそうだがさすがにお咎めは無かったそう。

犯罪者になった来訪者を罰しても特に問題は無かったそうなのでその辺は考えて行動するように言われた。


ひとまず身分証と3日分の生活費を貰い宿屋に案内してもらいやっと一息つけたところだ。


とりあえず今日明日はゆっくり過ごし明後日は魔術適正を調べる為に魔術師協会に連れていってもらう事になっている。


まぁ安全?な場所であれば自然と異世界について冷静に考えられる気がするし、ここは転移モノテッパンのアレ確認しちゃいましょう!


「ステータスオープン」

失敗した時恥ずかしいから誰も聞いてないがつい小声になってしまうのは許して欲しいところ。


さっき聞いた魔術師協会の話の延長でステータスが有るのは確認済みなのだが、みんなが確認できるのか、それとも鑑定の使える人のみなのかとかの詳細は確認していなかったのだ。

ドキドしながら唱えたら目の前に半透明の板が出現する。


これまたご都合主義バンザーイ!

ってなるとテンション上がるわ!



【朔月 隼人】(ハヤト)

(種族)人間・異世界人

(年齢)28

(加護)生命神のお気に入り

(スキル)リラクゼーション・癒しの手・身体鑑定(小)



は?

いやいやいや、期待してたのと違う!!!

こういうのって体力(HP)や魔力(MP)とか書いてあるもんじゃないのか?

まぁそういうシステムでないのか、オレがまだ未熟だからなのかは分からないがとりあえず今わかるのは癒し特化?という事らしい。

まぁ、日本ではマッサージ屋で仕事していたからなのか分からないが、特技的なものもあるのかも。

ゲームとかなら攻撃特化でガンガン攻めるのが好きだったが、実際自分が戦うのは怖いので後方支援系の仕事は正直ホッとする。

とにかく、明日の魔術適正を調べてもらってから周りの反応を見つつ行動しないとな。

それと元の世界に戻れるかどうかも知りたいところだ。

家族親戚とも不仲だから未練もそこまでないけどな。

長男至上主義な家だったし学歴重視でメンタルやられて高卒でフリーター始めた時に親から勘当されててそれを清々すると喜んで飛び出して10年、フリーター男と付き合ってくれる女の人はおらず寂しい毎日で小さい子を連れた同年代の家族を見ると羨ましかったなぁ……


という訳でこの世界が居心地が良ければ無理に帰るつもりも無いし今はしがらみのない世界でどう生きていくかを考えないとな。


そんな事を前世の自室のせんべい布団と対して変わらない硬さのベッドで寝転びながら考えていると気を張っていた為思ったより疲れていたらしく気付いたら寝落ちしていた。





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しがないマッサージ師が最強ヒーラー?! 千本桜 @mio310

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