第36話 殲滅戦作戦1
火をつけてから1時間以上が経過した。
「兄ちゃん、出てきてる?」
「いや、出てきてないね。」
下で構えている太郎に言われて、双眼鏡を覗き込んだが、全く出てきていない。黒い煙がもくもくとあがっていて、赤い火も遠目で確認できるのだけれど、アリは出てきていない。あんなに巨大なのだから出てきたら分かると思ったんだけれどなぁ~。
「おかしいね?どうしたんだろう?」
太郎は首を傾げながら言った。
「あの、アリは1つの巣にいくつも出入り口があると聞いたことがあるのですが、どこか別の出入り口から出ていったとかはないですか?もしくは巣がとても深くまであって、みんな下の方へと潜ったとか……」
涼子さんが申し訳なさそうに言われた。
「「あ!確かに!!」」
僕たちは2人揃ってすっかりその事を忘れていた。
「兄ちゃん、どうする?」
「第2作戦へ変更しようか!」
「分かった!すぐに準備に取りかかるね!」
太郎は僕の変更の指示を聞いてすぐに整備▪製造工場へと走って行った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます