第34話
太郎は探索に言って重機を試してみたい。僕は研究棟にあったさまざまな物質のレシピ集を見て太郎が採ってきたサンプルを調べている合間の時間で作ったものを試してみたい。という2人の欲を満たしつつ、涼子さんの機嫌を取る方法を考えた。考えたよ。結構真剣にね。結果、家の周りにある巨大アリの巣を潰して、アリの死体をpと交換して、それで涼子さんが欲しいものを手に入れようということになった。
その為に、僕が作った殺虫剤や数種類の火薬や爆薬を研究棟から持ってきた。さらに水素を詰めた一斗缶を10個持ってきた。太郎も様々な重機(掘削機)を出してきた。まあ、殺虫剤は使ったとしても火薬や爆薬はできる限り使いたくはないと言うのが正直なところだ。何せ、爆破した際の被害が全く予想できないから予期せぬ事態が起こるかもしれないし……念のため消火剤も用意はしてあるけど、大きな火柱ができるような火災を鎮火させることはできないだろうしね。
「太郎、それは何?」
僕は準備したものを再び点検していると、重機を出し終えた太郎が大量の金属をバケツに入れて持ってきた。
「うん?マグネシウムだよ。」
太郎はバケツを見て言った。
「なんで?」
「それは、水をかけたらすごい化学反応が起きて爆発するんでしょ!だから、最終手段としてこれをそれで飛ばして、その後から水風船をいっぱい撃ち込んだらアリの殲滅できると思うよ。」
「いや……それはこちらへの被害も大きくなりすぎるからやめない?」
「え、嫌だ!」
太郎がなんでやめないといけないの?という顔で言ってきた。今までの経験からこの状態の太郎は絶対にやめない。仕方がないから、今回はあきらめて、必要にならないことを願っておこうかな…。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます