第11話 確認と料理

「兄ちゃん。あったよ!」

「分かった。」

「先に持って上がっておくね。」

「うん。よろしく。僕もすぐ上がる。」

「は~い!」


「兄ちゃん、この部屋だよね?」

「うん、そうだよ。方角的にこの部屋の窓から見えると思うよ。」

「それじゃあ、セットしてみようか。」

「太郎、どう?見える?」

「兄ちゃん、電気消して。」

「分かった。これでどう?見える?」

「うん。今見えてるあれがそうだと思うよ。」

「見せて。」

「いいよ。」

「太郎、あの若干土が盛り上がってるように見えるあれ?」

「そうだと思うよ。」

「太郎、それじゃあこれを繋いでくれる。」

「これ何?」

「望遠鏡で見えてる物をこっちのモニターに映すためのコ-ド。」

「おお、それを繋げばそっちのモニターで見えるようになるのね。」

「そうだよ。」

「繋いだよ。どう見える?」

「よし、見えたよ。」

「兄ちゃん、画面の録画ってできないの?」

「できん。だから三脚とカメラを持ってきた。」

「もしかして、」

「そうだよ。モニターの画面をカメラの録画機能で録画する。」

「なるほど。でも、それだと何かあったときにすぐ対応できなくない。」

「そうだね。だから交代で見に来る。」

「なるほど。兄ちゃん、どうする?」

「今のところ何も動いて無いみたいだからしばらくは放置で良いんじゃない。」

「そうだね。それじゃあ。1~2時間おきに見に来ようか。」

「そうしようか。」

「ところで兄ちゃんはこの後どうするの?」

「うん?明日のご飯を作るための下準備をするよ。後、夜食の準備もする。」

「そっか。僕も作るのを手伝おうか?」

「頼んで良い?」

「いいよ。」

「それじゃあ、夜食を作るのを頼んで良い?」

「いいよ。」

「兄ちゃんは明日のご飯の下準備をしとくね。」

「うん。よろしく。」


「兄ちゃん、いい匂いがしてきたね。」

「おう。ところで太郎、なんで夜食でピザを作ってるんだ?」

「うん?兄ちゃんの手作りチ-ズに肉や野菜があったし、巨大なオ-ブンもあったから?」

「なるほど。気にしないことにしておく。」

「あの、史郎さん、太郎さん。お風呂上がりましたよ。入ってきてくださいね。後、手伝いをさせてください。私も一人暮らしをしていたので料理はできます。」

「涼子さん、体調大丈夫ですか?」

「はい、大丈夫です。」

「兄ちゃん、涼子さんにも何か手伝わせてあげたら。」

「そうだね。それじゃあ、そこにあるニンジンとタマネギをみじん切りにしてもらえますか?」

「分かりました。」

「無理はしないでくださいね。」

「はい。大丈夫です。」

「兄ちゃん、ピザが焼けるまでもう少し時間がかかりそうだから先にお風呂に入ってくるね。」

「おう!」

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