第9話pの交換

「「「ごちそうさまでした。」」」

「兄ちゃん、何レベになっていたの?」

ご飯を食べ終えて食器を下げようとすると太郎が聞いてきた。

「現在、家レベルが6になったみたいだよ。」

「そっか、交換できるものって何だった?」

「ちょっと待ってね。今、プロジェクターで投影するから。」


[家]

レベル:6

p:25p

スキル:自然修復


「みたいだよ。」

「兄ちゃん、25pで何が交換できるの?」

「少し待ってね。」


[交換できるもの一覧(25p以下)]

❬物品❭

シャ-プペンシル:1p

シャ-プペンシルの芯(50本入り):1p

三色ボ-ルペン:1p

ル-ズリ-フ(100枚):2p

ガソリン10L:5p

三脚:5p

工具セット(ハンマー、ペンチ、プラスドライバー、マイナスドライバー、ノコギリ、スパナ-):20p

トランシーバー(連絡可能距離半径100㎞):20p

以下略

❬設備❭

門扉:10p

橋(幅2m、長さ3m):15p

家の周りを囲むフェンス(高さ2m):20p

野外倉庫(10×5×4m):25p

家の周りを囲む塀(高さ2m):25p

外堀(深さ2m、幅2.5m):25p

以下略

❬食料❭

コメ(玄米)50kg:10p

コメ(白米)40kg:10p

牛肉8㎏:15p

豚肉9㎏:15p

鶏肉10㎏:15p

鶏卵10個:15p

鶉卵10個:15p

以下略

❬家スキル❭

防御結界(効果時間1時間、一定のダメ-ジで壊れる):25p


「こんな感じみたいだよ。」

「兄ちゃん、以下略ってどういうこと?」

「まだまだあるけど、1度に表示させることができないから以下略になってるみたいだよ。物品のところにある以下略をクリックすると大量に出てきたよ。でも、多すぎてすべて確認していたらとんでもなく時間がかかるよ。」

「そっか…。」

「あの、史郎さん。必要な物を検索するという機能はないんですか?」

涼子さんが聞いてきた。

「少し待ってくださいね。」

「はい。」

「ありましたよ。」

「それで必要な物を検索していく方が良いんじゃないですか?」

「そうですね。何が今、必要だと思いますか?」

「う~ん。兄ちゃん、食料は今の消費ペ-スでいくとどれぐらいでなくなるの?」

「果菜類はあと1か月持たないかな。保存のきく根菜類や穀類は半年は持つよ。肉類は冷凍してある分も含めて3~4ヵ月、卵はあと20個しかなかったよ。塩は岩塩や藻塩とか何種類かあったけど全部で10㎏以上はあるよ。パンはすぐに食べられるのが4枚切りで20枚、5枚切りで25枚、6枚切りで35枚だったと思うよ。ドライイーストと強力粉、バターもあるから焼こうと思えばそれなりの量は焼けるよ。」

元々僕が買い込んでいた食料に加えて涼子さんと太郎がそれぞれの家にあった食材、さらに太郎がこっちに来る前に買い込んできたものを含めるとそれなりの量の食料があった。ちなみに塩は元々僕が買い込んでいたものはほとんど無かったんだけど太郎が塩は生きていく上で必須アイテムだけどこっちですぐに見つからない可能性が高いと判断して大量に買い込んできたらしい。あと、砂糖と醤油、味噌、みりんなどの調味料も同様の理由で大量に買い込んできたから小さな商店が開けそうな量が現在家に備蓄されている。

「ということは、食料は大丈夫ってこと。」

「うん、そうだね。太郎の方はどう?」

「ガソリンに関してはこっちに来る前に満タンまで入れてあるからまだまだ大丈夫だよ。生活物品に関しても問題なさそうだよ。涼子さんはどうですか?」

「私も、足りないと思ったものは買い足してきたので大丈夫ですよ。」

「なるほど。となると今すぐ必要な物は特にないけど、何か襲われた時に応戦できるものと周囲のマッピングをする上であれば便利なものが交換するなら一番理想的なんだね。」

「そうだね。兄ちゃん、この家で武器になりそうなものって何かある?」

「杭打ち用のハンマーを除くと鉈ぐらい?ノコギリはあったかな?確かに錆びて全く切れなかったと思うけど。遠距離攻撃をするなら、昔100均で買ったエアガンとビ-ビ-弾がどこかにあったはずだよ。捨ててはないと思うから。」

大学の頃に友達に一緒にサバゲーをしようと言われて100均で買って持っていったらそれは違うよ。と笑顔でいいながら普通に彼が持っていったものを貸してくれた。仕方がないので100均で買ったエアガンとビ-ビ-弾は記念に持って帰って家に置いておいた。その後引っ越すときに段ボールに入れて持ってきたからこの家のどこかに仕舞われているはずだ。

「なるほど。兄ちゃん必要なものは遠距離攻撃ができてそれなりに攻撃力があるものだと思うよ。残念ながら、法改正によってボ-ガンを向こうで手に入れることができなかったから遠距離攻撃ができる物は持ってこれてないし。涼子さんは持ってますか?」

「遠距離攻撃ができる物以前に武器として使えそうな物はほとんどないです。あるのは包丁とかぐらいですかね。」

「ということで兄ちゃん、武器よろしく。」

「了解。」


ボ-ガン:80p

ボ-ガンの矢50本:50p

パチンコ:40p

パチンコの弾100個:50p

ライフル:10000p

ライフルの弾100個:5000p


「太郎、どれもご覧の通りとても高いです。」

「兄ちゃん、言われなくても分かるよ。」

真顔で言うとあきれた顔で言い返された。

「太郎、涼子さん、よくしなって硬い棒持ってない?」

「持ってないよ。」

「持ってないです。」

「そっか、あれば釣り糸はあるから簡易な弓を作ろうかなと思ったんだけど。矢は細い金属製の支柱を削って尖らせたらできると思ったんだけど。」

「う~ん。まあ、兄ちゃん、考えるのは後にしようか、先に土が盛り上がっていた場所が確認できるのかを確認して、できるなら見張ろうか。」

「そうだね。」

「あの、今回の交換物は塀にするのはどうですか?塀があればある程度侵入を防ぐことができると思いますし、壊れても自然修復で直るのではないでしょうか?」

「それもそうですね。では、塀にしましょう。太郎も良いよね。」

「うん、大丈夫だよ。p はすぐに貯まるしね。どうせ、明日も僕は周囲のマッピングという名の探索に出るつもりだから。」

「うん、よろしく。それじゃあ、ポチっとな。」

ゴゴゴゴォォォォ~


メッセージ

家の周りを囲む塀が完成しました。


「できたみたいだよ。」

「外見てくる。」

太郎が飛び出していった。

「うん、頼んだ!」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る