第8話 周囲の探索結果

「兄ちゃん、ただいま。晩御飯何?」

「晩御飯は親子丼だよ。太郎お帰り。」

「太郎さんお帰りなさい。」

「涼子さん、ただいまです。兄ちゃんのお手伝いできましたか?」

「いえ、何もさせてもらえなかったので太郎さんのペットのドーベルマン達との触れ合いとあちらこちらにある植物への水やりをしてましたよ。」

「そうですか。兄ちゃん、もう少し涼子さんを頼ってあげてよ。」

「頼ってるよ。」

「はぁ~。」

「太郎晩御飯食べないの?」

「食べるよ。」

「それじゃあ、手を洗ってダイニングに来て。来るときに、プロジェクターを取ってきて。」

「うん、わかった。」

「涼子さんも先にダイニングに行っておいてください。すぐに料理を持っていくので。」

「分かりました。」



「よし、みんな席に着いたね。それじゃあ、いただきます。」

「「いただきます。」」

「それで太郎、食べながらでいいから周辺の状況を教えて。」

「うん。まず、家を出てからまっすぐ1時間ぐらい走ってきたけど水や草木はなかったよ。ただ、所々で地面が盛り上がってる場所があった。」

「盛り上がってる場所については何か確認した?」

「いや、してないよ。何かの巣だったら面倒なことになりそうだし。」

「そっか。まあ、正しい判断かな。それで、この家から確認できそうな一番近いとこはどこ?」

「一番近いのは家から2㎞ぐらい離れたところかな?方角は、僕から見て今兄ちゃんが座ってる方向だよ。」

「分かった。この方角だったら3階の物置部屋から確認できそうだね。夜の間に動きが無いか確認したいから後で望遠鏡とカメラ、モニターを持って上がろうか。」

「そうだね。交代制で見張る?」

「それは後で考える。そもそも暗すぎて見えないかもしれないし。」

「そっか。そういえばマッピングの方はどう?」

「ああ、さっきタブレットでも確認できたから確認したけど横幅が約50cmで太郎が走ったであろう道が表示されてたよ。でもそこに何があるのかは表示されてなかったよ。ちょっと待ってね。今、プロジェクターで表示させるから。」

「分かった。待ってる。ところでマッピングされてる面積ってどのぐらいだった?」

「えっと、約25000㎡だったよ。なんで約3時間で50㎞も走ってるのかな?ちなみに、こんな感じだよ。」

「おお、すごいね!僕は横幅が最低でも5m ぐらいあると思ってたからできる限り被らない用に走ってたんだけど、ほとんど被ってないじゃん。」

「兄ちゃんが言いたいのはそこじゃないんだけど。でもこれで250ポイントは手に入ったんだからレベルアップしたんでしょ!」

「そういえば、そうだね。特に何も鳴らなかったから気がつかなかったけど。」

「あの、お話し中申し訳ないのですが、お茶とってもらっても良いですか?」

「うん、あ、涼子さんごめんなさい。僕が飲みきってました。兄ちゃんまだある?」

「うん、そういうと思ってあれから10L追加で準備をしたから大丈夫よ。今取ってくるは!」

「あ、いえ大丈夫ですよ。私が取ってきます。」

「いえ、重いんで僕が取ってきます。涼子さんは座っていてください。」

「分かりました。お願いします。」

「太郎、他にもいるものある?」

「おかわりがほしいけどまだある?」

「うん、あるよ。どれぐらい食べる?」

「同じぐらいでお願い。」

「分かった。」


「涼子さん、兄ちゃんと僕が話してるからって遠慮せずに思ったことを言ってもらって大丈夫ですよ。」

「あ、いや…。なんとなく混ざりにくい雰囲気があるので。」

「そうですか。早めに慣れてくださいね。」

「はい、努力します。」


「どうかしたの?」

「いや、何でもないよ。」

「そっか。太郎、はいこれ。」

「ありがとう。」

「涼子さんもどうぞ。」

「ありがとうございます。」


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る