三日目 後編

 日が沈み其の時になった。その夜はやけに静かだった。虫すらも息を潜め、息遣いだけが響いていた。だが、虫は眠っているわけでは無い、恐ろしいものから隠れているのだ。

 私達は村長が家を出たのを確認した後、懐中電灯やスマホなどを持ち、あとをつけた。

 村の真ん中、中央広場に村人全員が集まっている。およそ60人ほどが、輪を作っている。輪の中には焚き火、周りには鉄製の篝火かがりびが幾つも立っており異様な雰囲気を織り成している。

 どこからか現れたダダは輪の中心で焚き火に照らされ、村長の横に立つ。


「皆さん、本日もお集まり頂きありがとうございます。これより、救いの儀を始めさせて頂きます。本日の救済対象は、ちょうどこの村に来て二週間のダダさんです」


 村長の重い声は夜の空気と火とを揺らした。


「おい、始まるみたいだ」

「そうだな、やっぱりダダが主役みたいだ」


 嬉しそうに囁くザザギと私はこっそり輪の中に入っていた。街灯で無く篝火なのでかなり近付かなければお互いの顔も認識出来ない。

 そんなことより気になったことがあった。今、村長は二週間と言わなかったか?ダダ本人はこの村で育ったと言っていたのに。同じことに気付いたのかザザギも眉をひそめていた。


「あ、あとですね。何時も儀式が終わった後はお祭り騒ぎになるので先に連絡事項を伝えておきます。えー、次の救いの儀は明後日、この四人が対象となります」


 そう言って村長は輪から出て来た四人の青年を紹介する。


「また、既にお会いした方も居ると思いますが、新たな村民が二人この村へと訪れました。本日はまだ刺激が強いので来ないように言いましたが、良くしてやってください」


 一通りの連絡を終えたのか村長は、では、と言って手を叩いた。


「救いへの感謝を表しましょう。拝礼!」


 輪の一員になった村長の掛け声と共に村人全員が頭を下げる。

 パチ、パチ、と焚き火が鳴く音だけが空間を占めていた。その間、私とザザギも周囲に倣って頭を下げる。ザザギは何やらスマホで録画しているようだったが。


「では救いの手を」


 その村長の合図が出された途端に一斉に村人は中心に向かって何かをほうった、ダダが中心にまだ居るというのに。おびただしい量の何かがダダの頭上でぶつかり合い、落下していく。

 私の右の人ははさみ、その隣は鎌、ザザギの左の人はホッチキス。金属音が空中でぶつかり合いガチャガチャと次々と地に落ちる。

 その金属の雨の中一人、直立しているダダは様子がおかしかった。目は虚ろになり身体を揺らしている。そのまま、ふらふら、ふらふらと足元に落ちてあったピーラーを拾った、かと思ったその瞬間。


──ざくり


 身の毛もよだつ嫌な音を立てて、ダダは自分の左脚を一思いに削った。

 村人たちの歓声が上がる。

 こだまする歓喜の声が耳を占める。みるみる彼女の真っ白だった脚が紅く染まっていく。私は口が異常なスピードで渇くのを、大地を脚が感じなくなったのを感じていた。

 真っ赤な左脚を引き摺りながらダダは、今度はガラス製のペーパーウェイトを拾い上げた。右隣の村人が固唾を飲んだのが聞こえる、そのくらいさっきまでの完成が嘘だったかのように、全員が静かにダダの動向を見守る。


──どすっ


 ダダは左手のペーパーウェイトを思い切り振り下ろし、生々しい骨の悲鳴が響き渡る。村人は狂喜乱舞する。口笛を吹き、歌を歌い、感動の涙を流す村人達の情緒は完全に壊れているように思えた。

 私は異様な熱にあてられて気がおかしくなりそうだった。




 その自傷行為は永遠に続くように思えた。

 ライターで指を燃やし、ライトで眼を潰し、ロープで鬱血させ、剣山を足で踏む。

 その間村人はそれを囃し立て、涙を流し応援していた。当の本人はというと、彼女も笑顔で自傷行為を行っていた。いや、苦悶の表情を浮かべる時もあった。道具を探している時、ふっと真顔に変わるのだ。

 ボロボロの彼女が次に手にしたのは包丁だった。周りは来た!と言わんばかりに歓声をさらに大きくさせる。

 そして彼女が包丁をそのまま自身の胸に突き刺す直前。


「やめろ!!!」


 気付けば私は叫んでいた。騒いでいた全員が一斉に私の方を見詰める。部外者を排除しようとするその冷たい目だけで私は泣きたくなった。


「ふむ来ていたのですね、まあそれならそれで問題は無いんですが」


 村長が独り言のように私たちに言った。


「ダダ、どうしてそんなことをするんだ」


 私は村長を無視してダダに語りかける。静まり返ったお陰で声はダダに届く。


「……理由なんかない。ただ、救われている気がするのさ。こうやって死んでいくことが正解な気がするんだ。これは村に長く居ないと分からない感覚だと思うけどね」

「でも、ダダはこの村に来て二週間って言われていたじゃないか」

「あれ……?確かに、アタシは二週間前に、え?」


 これが何かの干渉を受けた結果なのだろうか、記憶が混濁しているようだ。私はまだ、この村に来て五日しか経っていないからまだ記憶の本格的な改竄は行われていなさそうだが。


「ともかく!アタシの直感ってやつさ」

「そうだ客人よ、ダダは罪を犯してしまった故に償わなけらばならないのだ」


 村長は私にそう言った。


「罪?お婆さんを殺したことか、でもここまでやる必要は無いだろ!罪は生きて償わせるべきだ!」


 私の言葉にダダは行動を持って答えた。再び包丁を胸に向けたのだ。

 ああ、これは止められない。私は直感し、諦めかけたその時だった。

 ザザギが私に向かって「2文字のうち最初が『た』、だろうな」と囁いた。そうか、その手があったか。私は素直に感心した。


「そこまでして罰を受けたいんだな」

「さあね、でもアタシはこれが正解と思えるのさ」


 面倒くさそうに、早く死にたいといった風にダダは答える。


「なら私は、ダダを止めることを正解と思う。少なくとも、そうやって苦しみながら死ぬよりもよっぽどマシと思うから。今から私がやることを許してくれ。いつか治せる日が来るかもしれないから」


 私の開き直った言葉にほとんどの人間が怪訝な顔をしたが、村長だけは理解したようだ。既に震えている。


「ならん!それだけは……。!」


 私は村長の必死の静止を鼻で笑い、こう言った。


「毒を以て毒を制す、とは正しくこのことだな」


 漸くダダも気付いたのか顔が引きつっている。その他にも何人かの村人は既に逃げる準備を始めていた。

 その様子を見ながら私はこう言った。


「多田、すまないな」


 刹那、火が一斉に失われた。





「狂った村人にここまで恐れられているのか」


 ザザギは、パニックになり金切り声を上げながら逃げ惑う村人を見てそう呟いた。

 そして始まった。

 光に満ちていた。光に満ちすぎて何も見えない程に、神々しく空気が光っている。全ての灯りが消えたのに、暗闇とは程遠い場所に世界がいざなわれた。

 忽然と、輪の中に現れたソレがゾバズバダドガと言うのなら、私にはソレが理解出来なかった。

 輪を作っていた村人たちは蜘蛛の子散らしたように四方八方に逃げていったので、残ったのは私とダダの二人だけだった。

 ゾバズバダドガを見る、それは人の形だった。やや首が長く折れ曲がり、現実的では無い腕の細さと手の大きさを除けば。

 ゾバズバダドガを見る、それは犬の形だった。二足歩行で、口だけが異様に開かれ、深淵になっていること以外は。

 ゾバズバダドガを見る、それは手の形だった。ぎょろっ、とした数多の大きな重瞳ちょうどうが全ての指を覆い尽くしているが。

 私は一時も目を離していないのに、それを何かの形のようだと認識した途端にその認識は崩れる。脳は戸惑い、臓物は恐怖で締め付けられる。

 見ているのに観れていない不定形のゾバズバダドガはゆっくりと、ダダを口に入れた。手で掴んだ。覆い被さった。

 ダダが居た場所が消え、その空間が切り取られたかのように失われる。直ぐにぽっかりと空いた不自然な穴を埋めようと、淵同士がくっついた、不愉快な軋むような音を立てながら。

 何もそこには残っていなかった。

 ダダもゾバズバダドガも完全に世界から消えた。

 真っ白に光で満ちた世界は暗転し、その暗闇も見慣れた村の風景へと馴染んでいった。

 空で耳をつんざく音が鳴った。上を見上げれば、消えたダダの身体が落下してきた。これは要らない、と言ったふうに身体だけ帰ってきた。

 私は終わったことを、息が出来るようになったことで察知した。




 それから、少しだけ、ほんの少しだけ時を遡った頃。

 村の外れ、広場の反対で、その男は村人を引き摺っていた。後ろ襟を掴み抵抗を意に介せずに前だけを見て引き摺っていく。


「ま、この程度離れたら大丈夫だろうな」


 独り言のようにそう呟いて男は、村人を木に放り投げる。


「っ痛……一体何なんだ!」

「五月蝿い、別にお前をどうこうしようって訳じゃない。これを見ろ」


 半泣きの村人を見下ろして男は紙を見せた。


「こいつの名を呼べ」

「え……アンタ正気か!?」


 村人は信じられなかった。

 詳細は分からないが、この男はゾバズバダドガを利用しようとしている。村人からすれば正気の沙汰とは思えない行為だ。


「ごちゃごちゃ五月蝿い。早くしろ、じゃなきゃ殺すぞ」

「……分かった」


 脅しに屈し村人はその名を唱えた。


「佐々木」




「ザザギは何処に消えた?」


 私はダダが抜け殻となってしまったことを確認して、帰ろうとしていた。しかしザザギが居ない。キョロキョロと探していると、いつの間にか村長が後ろに立っていた。


「いやぁ、やってくれましたね。儀式を台無しにしてしまうとは、一体どれほど大変なことをしたか貴方達には分からないでしょうけどね」

「おい、ザザギを何処へやった」


 私は村長の言葉を無視してそう聞いた。


「はて、何のことやら」


 意地の悪い笑みを浮かべて村長が首を傾げる。


「そうですねえ、貴方を置いて逃げたんじゃないですか?」


 くそっ、コイツと話しても時間の無駄だ。


「あ、逃げようとしても無駄ですよ。ほら、後ろ」


 私が後ずさった先には村人達が待ち構えていた。


「よくもあんなことを!」 「死ね」 「余所者が!」

「ダダさんが可哀想でしょ」「救われなかった!」


 興奮した村人達は広場に落ちていた凶器を手に持って口々に私を罵る。


「皆さん落ち着いて下さいね。ガガさんも村の一員となる方なんですから」

「は?」


 村の一員?なるわけないだろ。ザザギを見つけ次第この村を出ようというのに。


「まあまあ。そういえばガガさん、この村に来て何日でしたっけ?」

「一週間だ。それが何の関係があるんだ?」

「なるほど、結構……進行してますねぇ。いえ、こちらの話です。どうかお気になさらず」


 その時、村の青年が一人村長の元へ走ってきた。


「村長!向こうで誰かが……」


 耳元で焦ったように何かを報告している。村長は険しい表情で話を聞いている。

 今だ。ここから、この村から逃げるなら今しかない。私はそっと砂を手に隠した。村長は若者の方を向いて髭をさすりながら何か指示を出している。


「そうか。一先ずその……を回収し……」


 私は砂を後ろの群衆に掛けた。


「うわっ」


 慌てて最前列の村人は目を覆う。それを横目で見つつ私は逃げ出した。


「おやおや、一体何処に逃げるんでしょうかね」


 村長の声が背中に刺さった。





「くそっ、一体どうなってんだ」


 私は村の出口の前で立ち往生していた。

 唯一の村から外へ繋がる道。獣よけの電線が張られた鉄網で作られた道。ここ以外は樹海に覆われているため脱出は不可能だ。

 それ故に、ここまで走ってくる時に村人とすれ違う度に邪魔されると思っていたんだが、彼らはみな一瞥しただけだった。

 その時は不思議に思っていたが、出口まで走ってきてやっと理解した。

 出口は人の抜け殻で蓋されていた。

 この村の歴史とも言えるゾバズバダドガのこれまでの犠牲者達が村の出口を封鎖していた。細い道、そこに人がぎゅうぎゅうに詰められていた。


「こんばんわ」


 立ち止まっている私に嘲笑を浮かべながら村長が後ろに現れた。村長の後ろには四人の青年と紐で繋がれたダダが居た。


「君、ソレも入れといてくれ」


 青年はダダのロープをナイフで切り、足で蹴飛ばした。

 言葉にならない呻き声を上げながらダダは転がる。悪魔たちはその様子を見て下品に嗤い、未だ立ち上がらないダダを脚で転がしていた。


「可哀想に。可哀想すぎて笑えるなぁ?」

「救われなかったんですからねぇ、ホント村の外の者と関わっちゃろくな事になりませんよ」


 どっ、と笑いが起きる。主なのは嘲笑だが。


──ばんっ!


 突如、ダダの傍で土が舞った。音のした方を見れば青年の一人が猟銃を持っていた。


「ははは、ビビってるぜ。理性なんて無ぇのに一丁前に逃げてやがる、本能か?」

「ちょ、それ貸して」


──ばんっ!


 新しく銃を持った奴はそのまま直ぐにダダの脚を撃った。


「ちょwwやりすぎ」

「良いじゃん、所詮抜け殻だぜ?」

「それもそうだなww」


 下卑た笑い声の中、ダダはうずくまっていた。血を出して、震えていた。

 私はそれを見て目眩がした。人を人とも扱わない外道の集団、この村全体に私は怒りを覚えた。こいつらは悪だ。そして、私は正義だ。鉄槌を下さなければ。

 私の中の殺意はウォーミングアップを終えた。



 何かが私の中に入って来た気がした。



 加賀拓斗は程度の痴れる笑いを浮かべる青年らに向かって振りかぶって落ちていた小石を投げた。

 うっとりと見惚れるような美しい放物線を描き、石は一人の柔らかいその目を抉った。

 狼狽え、何か騒ぎ立てる彼等に加賀は一気に近付く。走る速度を落とすことなく少し身を屈めて砂を手に握り、下品な口に強引に捩じ込む。

 そうして咳き込んだのは彼女にエアガンを撃った男だった。

 涙目で未だ狼狽する彼の背後に回り込み膝を裏から踏み上げて跳躍する。男一人の体重を掛けられた男の骨は悲鳴を上げた。Zの字の形に苦しむ彼を加賀は意に介せず、宙からそのまま隣の男の肩を踏み付けて地に潰す。

 頭の上で飛び跳ねて呻き声を堪能する中、漸く一人が殴りかかったが恐怖が故か腰は引けてお粗末なものだった。

 冷静に拳を右手で受け止めた加賀は、決して離さないように強く握り時計回りに、一周、二周と捻る。

 絶叫と共に泡を吹いた男を見て加賀の目は愉悦を感じていた。

 愉悦。加賀はその感情だけに身を委ねていた。



「あぁ、喚起してしまったか」


 村長の声が耳に入ってきた時には、周りに居た青年は全て息絶えていた。


「え、私は一体何を……」


 私は私自身に衝撃を覚えていた。

 人を殺めてしまった。もう私は私では無かった。そうだ……全部この村が悪いんだ。どんどんと偽物の記憶に犯されていく。落ち着け、私は加賀拓斗。大学四年生、この村で生まれ育っ……え?


「記憶の方も順調なようで。うん、良いですね」


 頭を抱えてうずくまる私に村長が上からそう言ったのが聞こえてきた。この間もずっと、侵食されていく。奴らの同類へと至るまでもう時間は無いと直感した。

 ふと、神の気まぐれのように、ザザギの最後の発言が耳でリフレインした。

 狂った村人にここまで恐れられているのか、そうザザギは言っていた。

 そうか!そうだったのか!私は一縷いちるの望みをそこに見つけた。


「なぁ、ここは地獄だ。ここに居ると私まで地獄の悪魔へと成り下がってしまう。当然お前らは既に悪魔だが」


 語り出す私に村長は怪訝な顔をする。


「悪魔が恐れるもの、私は宗教学には明るくないがお前たち悪魔が恐れるものは聖なるものでは無いのだろうか?」


 村長は黙って私の話を聞いている。


「つまり、だ。ここが地獄の世界だとして。ここに居ると悪魔になるなら、それを救い出す蜘蛛の糸もあるはずだろ。それがゾバズバダドガなんじゃないか?」

「もし、そうだとして。それで?どうやって貴方は名前を呼んで貰うんです。それにお友達は良いのですか?」

「ザザギは自分で何とかするかもしれないし、私が外から必ず救出する。それにどちらかが早く出ないと共倒れになる。それでどう私の名を呼ばせるか、だけども?」


 私はエアガンを拾い上げる。


「もう私は悪魔へと片足突っ込んでしまった。今更良心の呵責など芽生えない」


 まだ十発ほど残弾はある、少し心許ないけども。


「さて、右足から行こうか」

「はぁ、仕方ないですね。これ以上村人を殺されるのも御免ですし」


私が銃を構えた途端、村長は両手を挙げ降参した。


「は?ここに来て何なんだそれは」


 理由は自分でも分からないが村長のその態度に少し苛立った。


「ま、良いじゃないですか、どうでも」


 怖気付きやがった、だが私はまだ村長を殺せない。


「チッ、早く呼べ」

「分かっていますよ」


 村長は渋々といった様子で口を開いた。


「加賀拓斗。これで良いで……」


 用済みになった村長を撃ち殺し、私は達成感に満ち溢れていた。

 ああ、やっとこの地獄から帰れる。

 さぁ帰ろう、私の穏やかな日常へ。

 珈琲を飲んでジャズを流そう。朝にはトーストを食べて、ラジオを聞こう。夜は遅くまで映画を見て、それで一限を遅刻しよう。

 全部忘れるんだ。この地獄を、私の黒い部分を。


 バイバイ地獄!ただいま現実!


 世界がゾバズバダドガの光で満ちる。さっきまで恐ろしかったそれも、祝福の光と思えた。

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