第8話 男性教師宅1

『据え膳食わぬは男の恥』とはよく言ったもので、これは女性からおもてなしを受けたら男として有り難くちょうだいしろという意味だと俺は思う。この世界もそれと似た言葉が存在していたりするのだろうか。

例えば……完全密室の男性宅に招待されたら、女はメソメソしてないでやることなりなさいみたいな。


え?……急にどうしたのかって?


そんなの、昨日は大変熱い夜を過ごすことが出来たからに決まってるじゃ無いか。音漏れしてたらご近所さんに顔向け出来ない。


俺はてっきり、三人とも本職は教師だしそういう面ではきっちり自分を制御できてると思ってたんだけど……シャワー後の濡れたバスタオル姿を披露したら一発だったよ。あれは逆レイプ……いやレイプだったわ。

教師でも一人の女性でありしっかりと処女を拗らせた女だったのを痛感した。


興奮状態で目をギラつかせて息が荒い女性達に、か弱い俺はベットに押し倒されたんだ。この世界では男性よりも女性の方が身体能力や頭脳がだと言われているから、抵抗なんて無理だった。完全に肉食動物に補食される草食動物だったよ。


こんなに激しかったのは一ヶ月ぶり。

あの時は……そう、俺との別れを惜しんだサークル仲間達がパーティーではっちゃけてね。多分一日中ギシギシアンアンしてたんじゃないかな。


まあそんなことがあったわけだけど、今では俺以外の全員がベットでダウンしている。いや……言い訳をさせて頂きたい。


俺としては、向こうから仕掛けてきたから俺の力を示さねば!と思ってレイプに逆レイプ仕掛けて反撃したんだよ。ほら、俺って経験だけは豊富だからさ。そしたら、みんな初めは喜んでたんだけど、途中から『止まってぇぇええええ……!!』『はぁはぁはぁ……』『うっ……あ、うっ……!』みたいに、疲れたのかまともに喋れなくなって……でも俺は、刑法上向こうの方が悪いという免罪符を得ていたから、息子のやりたいよううにさせたんだ。前世では一度も労ってあげることができなかったからね。

そして気付けばこの有様だった。


……うん、良い眺めだ。

女性三人が何も身に纏わず意識を失っている。

息子のピクピクとした動きから、満足したのが伝わってくる。


初めは、いくら転生したからと言っても自分の性欲の強さが怖かったけど、

幸い相手には困らないし、むしろ相手が『私をこんなに求めてくれる』と喜んでくれるから良かったな。







家に入れてくれると彼が言ったとき、私――小林理沙りさの頭の中は『もしかしたらエッチなこと出来たり?!』でいっぱいでした。そんな自分が恥ずかしくなり落ち着くために他二人の反応を伺いましたが、多分私と同じ事を考えているとわかるような何かを期待する表情をしていました。

……良かった、私だけじゃなかったよ。


部屋に入ってからしばらく。

テレビを見ながらお茶を飲み、飲み会でのことを話をして緊張が和らいだところで、



「酔いを覚ましたいのでシャワー浴びてきますね」



そう言って彼はバスルームに行ってしまいました。


……………え?!なんで?!


私がそう混乱していると、遠くからシャワーの音が聞こえてきました。





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