良いぬいぐるみ悪いぬいぐるみ
ハマハマ
君は知っているか
君は知っているか? 僕は知っている。
ぬいぐるみには『良いぬいぐるみ』と『悪いぬいぐるみ』がいる事を。
このうち『良いぬいぐるみ』はなんの問題もない。しかし『悪いぬいぐるみ』には当然問題がある。
本屋の参考書コーナーがきっかけの愛する妻。
彼女と僕との子、我が家の次男坊は毎日愛おしそうにぬいぐるみを枕元に置き、妻とぬいぐるみに挟まれて眠る。
彼のぬいぐるみの中のひとつはポテっとした小さなホワイトタイガー。
小ぶりなそのぬいぐるみに彼はホワイトタイガー
パンダのいる動物園に行った際、てっきりパンダのぬいぐるみを欲しがるかと思えばホワイトタイガー一択だと目を輝かせ、そして未だに可愛がって一緒に寝ている。
このホワイトタイガー美は『良いぬいぐるみ』だ。
別のもちもちした素材のホワイトタイガー、モチ太郎モチ美も『良いぬいぐるみ』。
小さなカバ、カバ美ももちろん『良いぬいぐるみ』。
ゲームの敵キャラ、クリーパー子もゲーム内では近付いてきていきなり爆発する迷惑なキャラだが『良いぬいぐるみ』。
しかしイ◯ブイが進化した黒いキャラ、ブラキオザウルスブラキ
さらにブラキオザウルスブラキ男と同じくポケ◯ンのキャラであるリザードン
良いぬいぐるみ達がメス、悪いぬいぐるみ達がオスなのは偶然だ。オスが悪いだとかメスが良いだとかそういうことを言う時代じゃない。
ちなみにモチ太郎モチ美はモチ太郎が姓でモチ美が名前なのでメスなんだそうな。
しかしどうにかならないのか次男坊のネーミングセンス。
それはさておき『良いぬいぐるみ』も『悪いぬいぐるみ』も子どもに愛される。それは間違いない。
少なくとも僕んちの次男坊はそうだ。
良いと悪いの違いはただ一つ――
「おはよー」
「あいてて……」
「どうしたの? 目抑えて」
「またやられちゃった〜」
「あいつ寝相悪いもんね。今日はどっち?」
「リザードン
君たちは知っているか?
すなわち悪いぬいぐるみだという事を。
良いぬいぐるみ悪いぬいぐるみ ハマハマ @hamahamanji
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