2話目 バーチャルヌイアイドルうみを追う刑事
バーチャルヌイアイドルうみ。彼女がリアルにどんな生活を送っているのか誰も知らず、そのベールは謎に包まれていた。彼女はバーチャルヌイアイドルとして確立し、ライブ配信をしているが、それ以外のツールは一切利用せず公開もしてない、今のご時世にしては珍しいタイプだ。自身の近況を呟くことができるSNSも、日記のようなSNS等も一切利用せず、ライブ配信のみの活動である。
うみのライブ配信は毎日、夜の八時きっかりに開始され、十時に終わるという二時間配信だ。毎日決まった時間に始まり終わる二時間配信、この配信で固定のファンが付き、拡散され、
「うみを必ずや守り、救いだす!」
『ガタン!』
瞬間、刑事課の面々が一堂に介し、捜査会議をする会議室で派手な音が響く。我に返った時には強面刑事達の鋭い視線を俺は全身に浴びていた。
「ちょ、先輩!何してるんすか……!座ってくださいよ!悪目立ちしてますよ……?」
後輩に腕を引っ張られ、俺は勢い余って立ち上がるだけでなく、心の声を宣言し、ガッツポーズを決めていた。
「あ、やべっ……すまん。じゃなくて、申し訳ありません」
謝罪して座れば、会議室で再び事件の話が再開された。
「
「すまん……って、
「俺はうみタンの生配信見ながら職務余裕でこなせますが何か?それに葵先輩もでしょ?」
光と会話を繰り広げる中、一人の刑事が駆け込み一変する。
「うみがどこにもいません!」
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