第5話魔王の領地?いえ盗賊の領地だそうです。

魔王の居るという場所を目指していたはずなのですが、只今、大量の魔物ではなく大量の盗賊に囲まれています。

「え~と、これはどういう事だ?俺はこの国にこの先数千年、この国に繁栄をもたらそうとしているのだが。」

「知らね~よ。俺たち盗賊にとってはこの先数千年の繁栄どころか明日すら怪しいんだよ。そんなに豪華な服を着ているんだ、それを置いてけ!別に身体までは求めねぇからよ。」

あ、これは片付けておかないと魔物に襲撃されて滅びかけたこの国がこいつらの手で滅ぶかもしれねぇな。

「そうか、盗賊か。ならば退治しても問題ないよな?」

「そんなに細腕で何が出きるというんだい嬢ちゃんが!」

確かにそうだ、俺、武道も喧嘩も全くだった。やべ!どうすっかね?俺の持ち味は演技力と高校までの陸上で鍛えた足だな。よし、そうと分かれば走って逃げるとしよう。

「うん?あ、騎士が来た!おお~い!ここですよ!ここに盗賊がいますよ。」

「おい、ヤバイぞ。いくらあいつらが魔物の襲撃で弱っていたとしても1人で俺たち10人分以上を力のみでなぎ倒せるような集団を相手できるわけがないじゃねぇか。お前ら!構えな!お頭命令だ!できる限り生き残れ!」

「「「「「「おう!!!」」」」」」

さすがは俺の演技力!どんな役でも君が演じられるその役が輝くといわれてきたことはあるな?さあ走って逃げるとするか。


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