第3話 契約?いえ脅迫です。

「さて、それはどういう事か説明してもらおうか?」

「だから、ヒト族が脅威に打ち勝つ為に召喚するのが聖女様であり、召喚魔法とは、世界の壁の向こうにいらっしゃる聖女様に呼びかける儀式にございます。」

「なるほど、世界の壁の向こうに行ければ帰られるのだな。」

「ええ、そうですよ。ですが、世界の壁は召喚せれる際にこちらが提示した条件をクリアすることでのみ超える事が可能にございます。もし、クリアせずに帰ってしまわれたら帰った先の世界は消滅すると言い伝えられております。ゆえに、お越しになった聖女様は皆、我らの願いを叶えるのでありますよ。」

「チッ、つまりクリアせずに戻ろうとすれば戻る世界ごと消し飛ぶってか。しかも、条件はこっちに来てからしかしれずこちらに拒否権が無いとは契約じゃなくて脅威じゃねいか。くそが!!」

「何をおっしゃいますか?聖女様にすべての選択権がありますのに。我々は膨大な魔力を使って召喚しようとしても大半は来てもらう事ができないのですから。」

これはこの世界では聖女はこちらからの願いを叶えてもいいと考えた者が来ると伝わっているのか?これ以上こいつらと話していても仕方がないな。

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