村長さんとお武家さま(弐)ぬいぐるみ
ひぐらし ちまよったか
第1話
「第二回目のお題は『ぬいぐるみ』ですって、お武家さま」
「懐かしいのう! 幼い頃、毎晩のように仲良しのウサギちゃんを抱いて、寝ておったもんじゃ」
「えっ! お武家さまにも、そんな可愛らしい過去が!?」
「何を言うか、村長よ。ワシだって子供時代くらい有ったゾい!」
「こ、これは失礼いたしました!」
「うむ。まだ実家に残されて、おるのかのう……うさぎのユメコちゃん……」
「ゆめこ……ですか……メルヘンチックですね」
「さて村長? お主もう何か考えて、おるのじゃろう?」
「はい。では手始めに……コホン」
「ふむふむ」
「え~『ぬいぐるみ』、と掛けまして『村営デパート地下・試食品コーナー』、と解きます」
「村長の村にデパートがッ!? マジか!」
「はい。村を任せた弟が『やり手』でして」
「なんと! そのうち乗っ取られてしまうのう」
「えへへっ!」
「笑っている場合かの? して、そのココロは?」
「パン屋(パンヤ)が多くて、腹がふくれる」
「うむ! たしか、ぬいぐるみの中身を『パンヤ』と言うのじゃったな!」
「おや? お武家さま、よくご存じで」
「うむ。ワシ『姉さま』から散々お裁縫を仕込まれたからの。ユメコちゃんもワシの手作りじゃ!」
「あ、そうなのですか。て言うか『ねえさま』って……」
「ワシ、五人姉弟の末っ子で、上が全員、女性なのよ……」
「えぇ~ぇ……」
「一番上の姉さまに勝たなければ、家督が継げぬのよ……勝てる気がせぬ」
「はぁ……それで武者修行をねぇ」
「それはさておき良い出来じゃが、もうひとつインパクトが欲しいのう」
「では、再チャレンジ! こほん。『ぬいぐるみ』と掛けまして、『これからの時期の植物公園』と、解きましょう!」
「お! これは、キレイになりそうじゃの! さて、そのココロは?」
「はい!『牡丹(ボタン)を、目にしがち』です!」
「うむ! 上出来じゃ!」
「今回はこんな所です! 有難うございました!」
村長さんとお武家さま(弐)ぬいぐるみ ひぐらし ちまよったか @ZOOJON
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